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2020年7月

独立記念日で外出自粛・禁止令から四ヶ月

7月20日は「コロンビア独立記念日(正確にはコロンビア独立軍がスペインからの独立を宣言した日)」という事で、各所でコロンビア国旗を掲げて祝う風景が見られました。
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三色のコロンビア国旗、よく見ると黄色の部分が全体の約半分を占めています。これは黄=黄金を意味します。コロンビアは「エルドラド(黄金郷・若しくは黄金の男)」の語源の場所である事からコロンビアの富=黄金を象徴しています。青はコロンビア本土に接するカリブと太平洋の二つの海、そして赤は独立の為に流された血を意味しています。これだけ国旗があちこちで掲げられていると、自分はコロンビア国民ではありませんがなかなか良いものですね。

という事でこの日は独立記念日でしたが、同時に3月20日にボゴタ市長が発令した「外出自粛令」からちょうど四ヶ月となりました。この日に市の政令が発令され、私の勤務先も含めオフィスビル・レストラン・ショッピングモール等の閉鎖命令が出て以来、四ヶ月も出社しない(出来ない)状態が続いています。これは私だけではなく、コロンビアに進出している日本企業の方々や政府機関の方々もごく一部(支払い手続き等の決済など)の例外を除いてビル内に立ち入る事は出来ません。

コロンビア在留邦人の方々は在宅生活が四ヶ月にも及び、買い物や散歩以外の目的で外出する事が出来ない、美味しいものを食べにレストランへ行く事も出来ない(宅配・持ち帰りのみ)ボゴタから外に出る事もままならない、そんな日々を漫然と続けていて感覚が麻痺しているのではないかと思います。業務でコロンビアにいらっしゃる方々も、遥々南米・コロンビアまで来て四ヶ月もテレワークの日々でいい加減辟易している事でしょう。

私が関係している旅行業界では、コロンビア国内で数千(推定)の旅行会社のうち85%-90%が休業・若しくは廃業という現状です。国内最大の観光地であるカルタヘナでは就業人口のうち30%前後が観光業に関係しているらしいですが、現在95%前後が休業に追い込まれています。国内外からの観光客を相手にしている世界遺産・旧市街地区のレストランも90%前後が休業・若しくは廃業しています。かなり厳しいです。
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メキシコ便に続き、先日はロサンゼルスへの特別便が運航し、複数の在留日本人の方々が御利用の上帰国されました。ロサンゼルスへの特別便は二度目の運航で、今回のロサンゼルス便御利用の場合は今までの人道的フライト御利用での日本への航空券代金が一番安く(ボゴタから東京までの総額US$844+TAX相当額から)、且つ唯一アメリカ本土から日本へ向けて夜行便があり、こちらを御利用頂きました。複数のご家族様に御利用頂き、御連絡を頻繁に重ねて私としてもやりがいがあった手配でした。

当地での生活はまだまだ困難が続きます。最低でも五ヶ月・もしかすると半年も経済活動が規制されるかもしれません。それほどコロナウイルス感染状況は深刻です。

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医療崩壊が近い首都ボゴタ

外出禁止・自粛令が発令されてからもう四ヶ月経とうとしています。7月に入り、自分なりに生活のサイクルを少しだけ変える事にしました。
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早朝に起きて徒歩で自宅から数百メートルにある大きな公園に向かい、小一時間ほどまったりと過ごす毎日です。標高2,600mの高地に位置する首都ボゴタですから明け方はとても冷えるのですが、公園にたどり着くと右画像で撮影したハチドリの甲高い鳴き声その他、多くの鳥達のさえずりを聞く事が出来ます。
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私は花の名前には詳しくないのでご案内出来ませんが、公園と周辺では様々な美しい花々を見る事も出来ます。自宅にいる時間が長い生活を早四ヶ月も続けていますから、心機一転というかやはり生活に少しでも変化が欲しい所です。
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公園でまったりした後は、近くにあるパン屋で焼き立てパンを買う、これも最近の日課・そして楽しみです。一個300コロンビアペソ(約9円)と激安のこのパン、朝7時の開店に合わせて焼き上がり、直後に訪れる私は焼き立て・熱々の出来立てパンをゲット出来ます。これにコーヒー・家にあるヨーグルトメーカーで作る自家製ヨーグルトとカットバナナ、これが朝食の定番です。
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7月に入ってからも相変わらず国境は閉ざされたままですが、今月も複数のコロンビア在留日本人の方々が帰国しました。先日はメキシコまでの特別便が運航し、一便としてはこれまでで最も多いお客様方が御利用・無事帰国されました。その中には日本在住のコロンビア人と日本から来訪中だった日本人のカップルもいて、今回初めてコロンビア人の日本帰国(正確には再入国)手配を承り、この方も無事日本にたどり着きました。

ここまでに至るにはかなりの難題を背負いました。コロンビア人男性の実家は首都ボゴタではなく地方の村にあり、実家に里帰り中の所で足止め状態となる事四ヶ月近くにも及び、彼はアメリカ査証を持っていない事からメキシコ経由しか日本行きの手段はなかったのですが、実家から首都ボゴタへの陸路移動手段が困難で、一時は日本人女性の方から特別便御利用を断念される旨の御連絡を頂きました。しかしこの機会を逃すと後はいつになるか分からない事から若干叱責に近いメッセージを送った所お二人は奮起され、まるでドラマのような結末でしたが結果として特別便に乗る事が出来ました。一時は私も諦めかけていましたが、無事日本に着いた旨の御連絡を頂いた時はとても嬉しかったです。

首都ボゴタはここへ来てコロナウイルスが益々猛威を振るっていて、この記事を投稿した日の国内全土での一日の新規感染者は8,934人と、9,000人間近・そして10,000人に迫る勢いです。四カ月近く外出を制限しているこの状態でも感染を抑える事は全く不可能で、今や南米大陸各国の中では一日の感染者数はブラジルに次ぐ酷さです。私自身、一日9,000人近くが新規感染というニュースには絶句しました。

それ以上に私が恐れているのが首都ボゴタにおけるICU(集中治療室)の稼働状況です。連日テレビのニュース番組でも危機感をもって報じており、今やICU稼働率は90%前後で推移していて、92%近い日もあります。これは事実上満杯に近く・すなわち「医療崩壊」が確実に近づいています。ICUが満杯になった場合、当然の事ながらコロナウイルスに感染し重篤化したら助かる見込みはほぼありません。私はこの国においては外国人ですが当地コロンビアでのいわゆる健康保険制度に加入しており、労働者は加入義務がある"EPS"の他、割増料金を月額で支払う事により更に厚い対応が受けられる"Medicina Prepagada"にも加入しています。その為、加入している会社からはコロナウイルス対応の案内メールが頻繁に届きます。しかしながらEPSすら加入していない外国人はいわゆる「無保険」状態ですので、万が一感染・果てに重篤化した場合は極めてリスクが高い立場です。

そんな私でさえも、ICUが満杯になった場合を考えると最近では恐怖すら感じている日々です。さすがに90%以上のICUが塞がっている現状はもはや看過できません。日々不安を抱えているのは精神的にも厳しいです。一日が無事終わるとホッとする毎日です。



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苦境に立つ首都ボゴタ・コロンビアの飲食業界

7月に入りコロンビアにおけるコロナ禍は益々悪化を続けており、一日あたりの新規感染者数は平均して3,000-4,000人前後で推移しています。首都ボゴタにおけるICUの稼働率は最高警戒の目安である75%をついに突破してしまい、80%に近づく勢いです。かなり深刻な状況に陥ってきています。市内南部を封鎖して住民の外出を禁止するなどの措置を講じていますが、効果は殆どないと言えます。あらゆる業界が深刻な状況に陥っていますが、レストラン・カフェなどの飲食業界もかれこれ3ヶ月以上座席提供による営業が禁じられていて、壊滅的危機の際たる業界の一つです。
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先日衝撃的なニュースが飛び込んできました。おそらく首都ボゴタ・そしてコロンビアのレストラン業界にとっても悲劇的な一報でしょう。市内にある高級コロンビア料理レストラン「Club Colombia」が廃業(閉店)を発表しました。コロンビアにおけるカリスマシェフ、Harry Sassonが手掛けたこのClub Colombiaは政財界の名士達御用達の場であり、接待・社交の場として長年高い地位を保ち続けていました。私も日本からの観光その他でコロンビアを訪れた個人・団体での日本人の方々を数多くご案内した場所だけに、コロナ禍による閉店決定のニュースに愕然としました。
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古い館をそのまま利用した店内は高級感にあふれていました。基本は庶民的な味であるコロンビア料理を優雅な雰囲気の中で味わえた数少ない・と言うか、ほぼこのClub Colombiaしか選択肢がなかったのですが、ここが閉店はあまりにも痛すぎます。
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また、以前このサイトで紹介した中華料理レストラン「徳信酒家」もコロナ禍の影響をまともに受けて廃業しました。左画像の店舗は現在もぬけの殻で店の看板・内装が全て取り払われました。ボゴタ市内の中華レストランは料金が極端に高いか・不味いか・場末過ぎてどうしようもない所が大半の中、本場から呼び寄せた料理人が作る品々がそこそこの金額で美味しく食べられる数少ない店舗だっただけに、こちらも廃業に接しショックに打ちひしがれています。

この他、画像はないのですが首都ボゴタにあった「ハードロックカフェ」も6月末をもって閉鎖となりました。座席が提供出来なければ店として何も出来ないのですから必然的に廃業する運命にありました。
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ボゴタ市内だけで300店舗以上を展開・3,000人以上の従業員を抱えている一大カフェチェーン「Tostao」もコロナ禍の影響をまともに受けています。報道発表ではコロナ禍による外出禁止・自粛令発令で座席提供が出来ずテイクアウトのみでの営業によりそれまでの平均売上高と比較して85%以上の減少となっているとの事です。

私がこの他に気になっているのは、観光スポットである旧市街地区におけるレストランの状況です。ボゴタ観光の途中で昼食を取っていた複数のレストランは現在どうなっているのか・・・観光客が皆無の現状では厳しいなどというレベルではないと思います。かく言う私もかれこれ三ヶ月以上「仕事場」である旧市街地区に行っていません。厳しすぎる日々です。


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