いよいよ危機状態に入ってきたコロンビア
ビックリするようなタイトルですが、コロンビアにおけるコロナ禍の影響がここへ来て深刻さを増してきています。6月27日に発表された一日あたりの感染者数はついに4,000人を突破して4,149人を記録しました。首都ボゴタでのICU(集中治療室)の稼働率は約70%で推移しています(ボゴタ市は75%に達した時点で最高警戒レベルと発表)。今後感染者数が増える事はあっても劇的に減る事はなく、いよいよ感染のピークに達するのではと予想されています。これはまさに「コロナ危機」でしょうね。
現在まで約三ヶ月以上外出禁止令・自粛令下にあり、この記事を書いている時点では7月15日まで継続されますが、どう考えてもこの日で終了するとは思えず、最低でも7月末まで延長する事は確実でしょう。そうなれば世界最長(らしいのですが)となる四か月にも及ぶ半ロックダウン状態です。一年のうち三分の一、約120日も経済活動がほぼ止まる・・・まさに「経済的危機」以外の何ものでもないと思います。私はコロンビア政府の政策を批判しているのではありません。その中で否定できない事実は国境を閉じ・都市間の移動を禁じ・経済活動を停止して家に閉じこもる、これを四か月続けても感染者数は激減はしておらず、むしろ爆発的に増えているという絶望的な状況です。某国の大統領が「コロナはインフルエンザと同じだ、家にいないで仕事をしろ」と言って世界中から猛反発を受けましたが、コロンビアの現状(四か月外出制限を続けても全く効果なし)を鑑みると、もはやこの人の言っている事はあながち全否定出来ないのではとさえ思えてきました。
超緊縮生活も続ければ苦にならなくなってきました。食費を安くあげる為に肉類の消費は少なくしています。左画像は「鶏レバーの甘辛煮」です。鶏レバーは500g入りパック約100円で売っていて、安くて栄養価があるのでこれはよく作っています。そして右画像は色からするとマンゴーに見えますが実は「カボチャの煮物」です。Auyama(西洋カボチャ)は日本のカボチャと違って繊維質が少なく水っぽい食感です。三食完全自炊にするとかなり節約出来ます。
首都ボゴタでは外出自粛・禁止令発令以来レストランやファストフード店の品を宅配で注文する事例が激増しています。しかしながら私は今までこのデリバリーサービスは一回も頼んだ事がありません。実名を挙げると問題になりそうなので頭文字だけで挙げます。ボゴタ市内では「R●●●」「D●●●.com」「U●●●●」などが自転車やバイクなどを使って配送しています。これは私の個人的推測であり実態は一切公表されていませんが、ボゴタ市内でのコロナウイルス感染の原因の一つにこれらの宅配サービスがあるのではと思っています。特に最大手のR●●●はおそらく配送人の7-8割が「ベネズエラ難民」と思われる中で配送人登録は誰でも簡単に出来、いずれの会社の配送人も配送時に検温やコロナ感染チェックをしている訳ではなく、ご覧の通り配送指令待ちの間は商品を入れるボックスを置いたまま芝生や路上などで素手の状態で座って待っている事が常であり、「バイオセキュリティ」の意識はほぼゼロです。これらの配送人が市内を縦横無尽に走り回り商品を届ける中で、コロナウイルスも宅配する可能性は決してゼロではないと思います。それが故に私は恐ろしくてこのサービスは一度も利用した事がありません。
先日、実に三カ月ぶりに「コロンビア風の定食」をテイクアウトで家に持ち帰って食べました。アルムエルソ・若しくはコリエンタソと呼ばれるこの昼定食、スープ・温野菜・メイン(この日はポーク)・ご飯、そしてジュースが付いて8,500コロンビアペソ(約240円)という安さです。コロナ禍以前はレストランで食べていたのですが現在では座席の提供が禁止されている為、テイクアウト・若しくはデリバリーのみです。私は勿論店に出向いて自ら受け取って家に持ち帰りました。これでもコロナ感染のリスクはゼロではありませんが、店の人が感染すればその店は閉鎖されるのですぐに分かります。塩味ベースでいわば大味ですが安くてお腹一杯になります。
コロンビアにおけるコロナ危機・経済危機はこれから更に悪化する事は間違いなく、厳しい日々が続きます。
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