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外出禁止令+外出自粛令で三ヶ月、厳しい環境の日々

3月20日にボゴタ市が発令した「外出自粛令」、その後25日に大統領令により発令された「外出禁止令」から三ヶ月を迎えようとしています。これによりコロンビア国内の経済活動はほぼ停止に近い状態となっており、4月末時点での失業率は19.8%・約530万人もの人々が職を失いました。首都ボゴタは日々荒んでいるのが明らかに分かります。これだけの措置を施してコロナウイルス感染者が激減したかと言えばその逆で、今やコロンビア国内での感染者数は一日あたり1,300~1,500人に激増しています。首都ボゴタでも南部ケネディ地区(高級住宅街での家政婦や商店の従業員などが多く住む地区)は二週間封鎖されています。レストランは未だに座席提供が禁じられ宅配・持ち帰りのみでの営業の為廃業する店が続出しています。私が従事している旅行業も8月31日まで空港が閉鎖され国際線の乗り入れが禁じられており、国内線も運行のめどが全く立っていません。

私自身はそのような厳しい環境下にあってかなり恵まれているのは、当地在留邦人の方々から御帰国航空券予約手配を承っており、アメリカへの人道的フライト(特別機)+アメリカ~日本間の航空券手配御依頼を頂いています。帰国辞令を受けたにもかかわらず出国禁止令により約二ヶ月留まられていた某社支社長(当時)氏、三ヶ月近くも足止め状態となっていた4名のご家族様他複数の方々の御帰国航空券手配を承り、皆様無事当地を出国されました。お子様方は日本の学校を楽しみに帰国の途に就かれた事と思います。

とはいえ私自身もとても厳しい環境下にあります。そんな中で超緊縮生活は必需であり、まずは支出の中で大きな部分を占めるアパート家賃の減額をすべく、既に三年住んでいるこのアパート(日本でいう所のマンション)を引っ越すべく大家さんに「既に家族は帰国していて一人で三部屋は広いし、コロナ禍で家賃支払いが厳しいので退去したい」と申し出た所、即座に「月額いくらなら引き続き住んでくれるのか」と返信がありました。こちらとしては10%程度の減額では予算オーバーだなと思い希望額を提示せず、見つけた別のアパート家主との契約を交わすまさに寸前まで来ていました。そこで大家さんから提示されたのはまさかの約40%近い減額を一年間という破格の条件でした。これは不動産仲介業者を介さない直接契約だからこそ出来た話で、結局この家に住み続ける事にしました。大家さんの有難い申し出に胸が込み上げました。
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ナイトクラブ・バー・ディスコ・スポーツクラブなどの「三密」を招く業種は最低でも半年は営業が禁じられる予定です。これらの店舗は必然的に廃業する運命にあります。本当に厳しいです。
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月額家賃を減額出来た、その次は生活費のコストカットです。以前は全く足を運ぶ事がなかったのですが、最近は一部の商品を除き画像の「ディスカウントストア」で買物をする事が殆どとなりました。いずれも首都ボゴタで相当数の店舗を展開しています。左から、首都ボゴタにあるディスカウントストアでは草分け的存在の「D1」ボゴタ市内だけで400店舗近くあるカフェチェーン"TOSTAO"と同じグループ会社(だと思います)の「Justo & Bueno」そして「ara」です。
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「D1」は前述の三店舗の中では総合的に判断すると特に食品類に関して品数と価格的に一番かなと思います。左画像は冷凍豚肉です。それまでは精肉店やスーパーの精肉コーナーで購入していたのですが、当地で買う牛・豚肉はなぜこんなに「臭い」のかという程、いわゆる「血の気が濃い」肉ばかりなのですが、ここの冷凍豚肉を解凍してフードカッターで挽肉にすると臭みがないので気に入っています。その他、パック牛乳も大手スーパーと比べると激安です。卵・ハム・マヨネーズその他の調味料なども大手スーパーよりも断然安く、また、このD1が輸入している画像のドイツ製ラガービールはコロンビア国産ビールよりも安いのに美味しいです(私の個人的評価)コロンビア国産ビールはどれも甘味を感じるのですが、このビールはそれがありません。普段私は酒を飲まないようにしているのですが、なぜ二缶買ったかと言えば航空券御予約申し込みを頂き発券をした日に限り「自分へのご褒美」にしているからです。二缶は二件のお申し込みがあったので(この時点)発券した日に飲む為でした。
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「Justo & Bueno」は幾つかの品に安いものがあります。とは言えどの店舗も品揃えがあまり豊富ではなく、強いて言えばTOSTAOのコーヒー豆が直営店舗よりも安く買えるという事位でしょうか。そして「ara」はやはり卵・マヨネーズやケチャップ等の調味料が安く、また各店舗内でローストチキン(炭火ではなくオーブン)を焼いていて安く販売しています。私の自宅付近には都合良くこの三店舗があるので、その時々で安い商品を買い求めています。少しでも生活費を切り詰めたいので必死です。この所、ご飯を炊く際に右画像の「キヌア」を入れています。Colombinaという国産ブランドのキヌアは輸入ものの半額程度で販売しています。粗食生活をする中での貴重な栄養源です。

私自身引き続き厳しい生活が続きます。コロナで倒れるか・経済的に困窮して倒れるか、縁起でもない例えですがどちらにもならないよう今まで以上に質素倹約に務めるしかありません。コロンビア在留邦人の皆様、引き続き御帰国航空券等の御用命を承ります。

 

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