コロンビア・アマゾン地帯(1)
昨年8月以来久しぶりの家族旅行はコロンビア国内最南端・アマゾン地帯にしました。コロンビアにアマゾン地帯がある事をご存じの方々はかなり少ないのではないかと思います。元々コロンビアの領土はアマゾン川に接していなかったのですが、1928年にペルーとの間で領土交換により得た政治的地域です。その為、国内の他の町との繋がりは全くないまさに「陸の孤島」です。コロンビアの地図をご覧頂くと分かりますが、このアマゾン川流域だけ直線が引かれたようないびつな地形になっているのはその為です。
コロンビアアマゾン地帯はブラジル・ペルーとの「三国国境地帯」でもあります。通常国をまたぐ際にはパスポートやビザが必要ですが、このアマゾンエリアではそれが全く不要の珍しい一帯です。
今や南米コロンビア唯一の常勤日本人旅行業者である私が「旅行業のプロ」の視点から、今回初めてコロンビアアマゾンエリアを詳しくご紹介します。
アマゾン観光の拠点となるアマゾナス県都・レティシアへは首都ボゴタから空路約2時間です。前述の通りアマゾンエリアへ通じる「道」というものがない為、移動手段は空路のみです。途中からはくねくねと曲がる大小さまざまな川とジャングル地帯上空を通過します。この間。道が全くない事が分かります。
進行方向右窓側に着席するとレティシアへ近づく頃からあの大河・アマゾン川が見えてきます。私は左側に着席したので本来は見られなかったのですが、この日は何故か着陸直前で大きく旋回した為、アマゾン川の姿を見る事が出来ました。右画像を拡大するとレティシア空港滑走路が僅かに見えます。
レティシア空港はとても小さく、本来であれば人口約3万人の町に空港というのはそぐわないのですが、国境の町という事で軍基地もある為、それは政治的思惑です。2017年現在では付近に大きなターミナルを建設中で、2018年位には完成しているものと思われます。右画像が到着出口です。パッケージツアーを申し込まれると係員がここで待ち受けます。
レティシア空港到着時、アマゾンエリア居住者以外の全ての到着旅客(コロンビア人・外国人共に)はターンテーブル付近にある左画像のカウンターでエリア立入税(2017年2月現在30,000コロンビアペソ)を支払う必要があります。領収書を提示しないと外に出られません。
また、レティシア空港は出入国管理局も兼ねています。出発ロビーには管理局のオフィス(2017年現在ではMigracionの名)があり、航空会社カウンターでのチェックイン後にコロンビア人以外の全ての外国人(コロンビア居住外国人も含みます)は出頭して搭乗券にスタンプを押してもらう必要があります。このスタンプがないと搭乗出来ません。
レティシアはアマゾナス県都ですが前述の通り人口は3万人に満たない町です。左・中画像が空港へ繋がる道路ですが、行き交う車が少なくのどかな所です。町中を走るのは車よりバイクや現地の公共交通手段・三輪タクシーのトゥクトゥクが圧倒的です。首都ボゴタから約1,000kmも離れている為でしょう、滞在中は携帯やネットの回線が頻繁に寸断されました。いわゆる「ネット・情報難民」になる事を覚悟して下さい。
我が家は宿泊・観光・食事がセットのパッケージプランを申し込んでいた為、コロンビアアマゾン滞在初日には他のグループと共にレティシア市内の観光スポットをガイド付きで巡りました。左画像はアマゾン川に生息しているピンク色の「川イルカ」のモニュメント、そして中・右画像は「サンタンデール公園」です。
サンタンデール公園の名物と言えば、何と言っても夕方5時過ぎから始まる鳥達のすさまじい大音響です。日中はそれぞれ別の場所にいる鳥達が大集団を作って寝場所であるこのサンタンデール公園の木々に戻ってくるのですが、その数が半端ではありません。推定で数万羽ともされる鳥達の鳴き声は大音響そのものです。時に話し声もかき消されます。日本でも夕暮れ時のムクドリの大群がニュースになりますが、そんなレベルではありません。
大集団の鳥達の動きは素早く、撮影もままなりませんでした。その中で唯一の画像です。
そして滞在初日のハイライト・圧巻だったのはアマゾン川にかかる夕陽の素晴らしさでした。各画像をクリックして拡大してみて下さい。その素晴らしさが画像からお分かり頂ける事でしょう。大アマゾン川の雄大な流れに落ちていく夕陽、それはもう感動的でした。
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