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2015年12月

舞台裏まで見られるボゴタのコロン劇場見学ツアー

年の瀬を迎えているボゴタは一年で最も天候に恵まれる時期です。毎年8月と12月のクリスマス前後は殆ど雨が降らず、私自身20年近いコロンビア生活でクリスマス当日に雨が降った日はかつて一度もないという嬉しいジンクスがあるほどです。

そんなボゴタでの年末、私は大晦日までガイド業務です。ここ数日は当地在住のお客様の出発が続きましたが、今度は国外から来訪されるお客様を迎えています。そんな中ですが、以前ボゴタの旧市街にある名所・コロン劇場内を見学出来るツアーにご案内した際の記事を投稿します。以下の各画像はクリックすると拡大します。

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ボゴタのコロン劇場はコロンブスのアメリカ大陸発見から400年を記念して、元々あった劇場をイタリア人建築家により手を加え、1885年から約10年の歳月を経て完成しました。完成当時は国立劇場として使われていました。アルゼンチン・ブエノスアイレスにも同名の劇場がありますが、ここボゴタのコロン劇場もそれは立派なものです。

そのコロン劇場では毎週二回、有料でガイド付きの劇場内ツアーを催行しています。普段は見る事が出来ない劇場内部の隅々まで見学出来るこのツアー、殆どの人は知りません。コロン劇場内部を日本語で紹介するのは私のこのブログ記事が初めてではないかと思います。

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コロン劇場は2008年から2014年にかけて大規模な改修を施しました。その間、閉鎖された時期もありましたが、それにより内部・外部共に昔の栄華を取り戻しました。左・中画像は当時の貴賓室です。現在では一般の方も利用出来るとの事です。天井部分を含め至る所にイタリア様式が見られます。それはもう素晴らしいものでした。

そして右画像、ここは現在でも大統領が着席・観覧する「貴賓席」です。舞台を真正面に見る事が出来るまさに特等席です。この貴賓席に入る扉にはコロンビアの紋章が付けられています。

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こちらが劇場内最上段部です。高所恐怖症の方はちょっとビビってしまう高さです。座席はこの高さまで設置されています。ここから見る天井部分は素晴らしいものでした。右画像は隣接する現・外務省迎賓館です。ここはその昔、大統領官邸でした。

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この時下に目をやると、劇場前でコロンビアの伝統舞踊・クンビアを踊る一団の姿がありました。単なる偶然だったのか、或いは劇場内見学ツアーに合わせて披露されるものなのかは分かりませんでしたが、素晴らしい踊りも見させてもらいました。

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こちらがまさに「舞台裏」です。この見学ツアーに参加しなければ見る事が出来ない場所です。大分昔、改修前にもグループツアーのお客様をご案内した事がありますが、改修を施した為に随分とすっきり・綺麗な舞台裏になりました。

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そしてこちらが劇場内客席部分です。ご覧下さい、この素晴らしさ。世界三大劇場にも引けを取らない、素晴らしい造りだと思います。そして見上げれば天井部分もこの素晴らしさです。繰り返しになりますが、ボゴタのコロン劇場内を日本語でここまで詳しく紹介したのは当ブログ記事が初めてではないかと思います。

当社ANDES TOURSはコロンビアを代表する日本人(日本語)ガイド付きツアーを催行している旅行会社として、このコロン劇場内見学ツアーもご希望によりアレンジします。お申込みお待ちします。

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日本で初めて南米コロンビアの竹を採用された建築家・隈研吾氏デザインの新国立競技場A案採用決定

タイトル通り、私が輸出した南米コロンビアの竹・グアドゥア(Guadua)を日本で初めて採用して頂いた建築家・隈研吾氏がデザインした新国立競技場A案が採用決定との報に接しました。

隈氏から先年、仲介業者を通じて「コロンビアの極太の竹を使いたい」とのお申し出があり、青山の隈事務所で打ち合わせを行って以来相当の年月を経て再会したのが昨年2014年11月でした。その時の投稿が下記です。

日本有数の建築家・隈研吾氏が講演でコロンビアを訪問

隈事務所で氏を交えた打ち合わせの際にコロンビアの竹の使い方を伺ってびっくりしたのが思い出されました。当地ボゴタでの再会後、約一年の時を経てビッグプロジェクトの設計をされる事を喜ばしく思います。隈先生、おめでとうございます。

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先週のお客様・グアテマラより御来訪

今年もあと僅かですね。一年が経つのは本当に早いです。私は年始めには「今年はどんな年になるのだろう」と期待半分・不安半分で臨んでいますが、今年は今までポジティブに進んでいます。時折このブログをご覧になられている方々から「コロンビアの見所を知る唯一のブログですね」と言われます。そう言われればそうなのかもしれません。私は旅行業関係者ですから、南米コロンビアの見所を投稿する、ごく普通の事ですね。

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という事で、年末のこの時期は当地在住のお客様が御旅行や里帰りなどで続々と発たれる一方、国外から御来訪のお客様受入れ業務もピークを迎えます。先週末は中米・グアテマラから御来訪された三名のお客様をご案内しました。この日はホテル出発、シパキラ岩塩坑道観光の後にボゴタへ戻り、旧市街地区などを観光して空港までお届けするという日程でした。

画像はシパキラの町を一望出来る展望スポットでの一コマです。シパキラを訪れる観光客の90%以上は岩塩坑道を見学した後にボゴタへ帰ってしまいますが、当社ANDES TOURSオリジナルツアーはそうではありません。歴史あるシパキラの旧市街地区をご覧頂かずに去るのはもったいないですから。

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この日の昼食は今やシパキラでは定番の「コロンビア風焼肉その他盛り合わせ」です。この大皿がドーンと出てくると毎回驚かれますが、この日もその通りでした。牛・豚肉の他にアンデスポテトやジャガイモ、キャッサバ芋、アレパと呼ばれるお焼きのようなものに揚げバナナなどボリュームたっぷりです。

店内には時代を感じる古いタイプライターや電話機その他などが並んでいて、この雰囲気も気に入って頂いたようです。この日は同じタイミングで何と中国人・台湾人のグループもここで昼食を取られ、日・中・台のアジア三か国揃い踏みとなりました。

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ボゴタに移動後、市内北部にある展望スポットに立ち寄り、その後金博物館や旧市街地区をご案内しました。こちらは金博物館での一コマです。

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こちらは夕方から出没するアロマティカと呼ばれるハーブティーの屋台です。高地にあるボゴタは陽が暮れる頃から急激に冷えてくる為、体が温まる熱いお茶の屋台がどこからともなく現れてきます。大鍋の中ではミントその他の香草とご覧のたっぷりのフルーツが煮詰められています。寒さを感じた時にはお勧めしている逸品です。

最初は「どんな味なんだろう」と怪訝な顔をされていたお客様に「飲んでみて下さい」とお勧めし、一口飲んでみた所「美味い」と好評でした。中にはハチミツが注がれてほのかに甘く、確かに美味しいですよ。夕刻のボゴタ旧市街でこの屋台に出くわしたら一度お試しあれ。

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ボリーバル広場に到着した頃には夜となってきました。先日ご紹介した国会議事堂前に設置された巨大なツリーがこの日はそれらしい姿になっていました。毎年クリスマスの前後には多くの人々がこのボリーバル広場に集まってきます。この日は最高裁判所前が特設スタジオになっていて、野外コンサートが行われていた為すごい人の数でした。

我々は専用車をチャーターしていたので移動には支障ありませんでしたが、毎年この時期の夜にボリーバル広場やその周辺を訪れる場合、帰りの「足」が大変困難になります。御注意下さい。

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左画像は「夜のコロン劇場」、そして右画像は空港へ向かう途中の車中から撮影したものです。画像左部分に青く延びる灯りは標高3,100mの「モンセラーテの丘」頂上近くを結ぶロープウェイのワイヤーです。この時期ならではの粋なライトアップでした。この後、お客様を空港までお届けし、お客様は次の目的地・ウユニ塩湖へ向けて発たれました。この日も当社ANDES TOURSオリジナルツアーは無事催行し、ご満足頂けたようです。

コロンビア国外からご来訪されるお客様の殆どは、実際に当地へご来訪されると「事前のイメージと違ってとても良かった」と仰られます。この日のお客様の感想もその通りでした。

当社ANDES TOURSは引き続き、お客様のご希望に合わせた南米コロンビア・オリジナル観光プランをご提案・催行しています。どうぞご利用下さい。


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コロンビア民芸品博覧会・Expoartesanias2015開催

毎年12月に開催されるコロンビア国内最大の民芸品博覧会・Expoartesaniasが今年も行われています。

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このコロンビア民芸品博覧会Expoartesaniasには国内各地から民芸品作りに携わる多くの関係者が集い、優れた手工芸品を展示・販売しています。中には民芸品の域を超える芸術的価値の高いものもあり、民芸品ファンには垂涎の的とも言える博覧会です。

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これらは葦の茎を編み上げたものです。コロンビア人の手先の器用さが分かる逸品です。実用品として使えるものが多数あり、デザインもなかなか優れています。

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こちらは知る人ぞ知るコロンビア特産の手編み肩掛けバッグです。左と中画像は羊毛を使用しているArhuaca族の手作り品です。質の高いものになると約三か月近くかけて編み上げる秀作です。そして右画像が綿糸を使ったWayuu族が手掛けるバッグです。二つの部族ではデザイン・色が全く異なります。

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貝殻・若しくは石のように見えるこちらの品々は日本でも一部の方々にはよく知られている「タグア(Tagua)」と呼ばれる硬い木の実で出来ています。タグアの実自体はペルーやエクアドルが主要な生産地らしいのですが、実際に削って形にする段階ではコロンビア産が格段に優れているそうです。

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まるでドリアンのように見えるこの奇妙な物体の中にあるのがタグアの実です。その硬さは殆ど石そのものです。コロンビア産タグア製品は質が高く、日本にもファンが多くいるようです。

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こちらは以前より何度かご紹介している、国内最南部・ナリーニョ県特産の「モパモパ」です。左に陳列されているのがそのモパモパ製品です。中画像は現地に自生しているモパモパの木の樹液を固めたものと、これを煮詰めて着色したものです。着色したものを手と口を使って大きく伸ばし、小さく切ってはベースとなる黒色の素材に貼り付けたものがモパモパ細工です。今ではモパモパの木の減少に加えて生産数・生産者が少なく、将来的には希少価値が出てくるであろう逸品です。

コロンビア国内最大級の民芸品博覧会・Expoartesaniasは12月17日まで開催中です。普段なかなか手に入らない秀作・逸品を手に入れる最大のチャンスです。


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12月最初のガイド業務、五郎丸ポーズのルーツを発見(笑)

一年が経つのは本当に早いですね。もう12月・年末です。この間一時帰国からボゴタに戻ったばかりですがこの週末は仕事で、今日土曜日はプライベートガイド業務でした。

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ボゴタ旧市街地区の観光名所・ボリーバル広場にはこの時期恒例の大きなクリスマスツリーが設置されていました。しかし・・・各画像をクリックしてみて下さい。写っている人と比較するとその巨大さは異常です。いくら何でもここまで巨大化しなくてもいいでしょう、デカすぎですよ、これ(笑)。この時期に観光でコロンビアを訪れる方々、後方に写っているのは国会議事堂ですが、例年この時期はこの巨大ツリーが撮影の邪魔になります。

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まるでイタリア・ローマにいるような錯覚を覚えるこの建物、実は前述の国会議事堂です。実はつい最近から国会議事堂内のこの敷地に入れるようになっているのです。これを知ったのは先月の観光ガイド時です。

国会議事堂の前には今まで長年にわたり長いバリケードが敷かれていたのですが、それが現在では撤去されています。その為、18年のこの仕事で初めて議事堂への階段を上がり、怒られるのではないかと恐る恐る近づいた所、何とそこにいた警察の人達から「中に入りますか?どうぞ」と声を掛けられ、生まれて初めて(笑)コロンビアの国会議事堂敷地内に入ったのです。そして今日は堂々と階段を上がり、再び敷地内に入りました。

周囲にいたボゴタ市民の殆ど全ての人達は、現在議事堂敷地内に入れる事をまだ知らないようです。その為我々が完全にこのスペースを独占していました。右画像は前回職務中ながらお客様に一コマ撮って頂いた時のものです。

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今日はどうやら外国からの要人が来訪していたようで、大統領府への道が完全に封鎖されていました。向こう側に見えるベージュの建物が大統領府です。かなり手前からバリケードが敷かれ、通れないようになっていました。そんな中、警官に「今日は通れませんか・・・」と言った所、返ってきた答えが何と「貴方たちは外国人ですね。でしたらどうぞ」もう「えーっ」と言ってしまいました。という事で、この時この場所に立ち入れたのは我々ともう一組の外国人だけでした。コロンビア人達は軒並みバリケード前で拒絶されていたので、その意味ではとてもラッキーでした。

今日は色々とラッキーな事がありました。そして極めつけがタイトル通りの内容です。

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ジャーン 各画像をクリックすると拡大します。これは黄金博物館(正式には金博物館)に展示されている紀元前後の「土偶兼水差し(後ろ部分)」です。今日のガイド業務時に「発見」してしまいました。今まで何十回かもう分からないほど数多くのお客様をこの金博物館にご案内している中で、説明しているほぼ99%は金製品に関するものです。セラミック製品は一部を除いて説明をパスしていましたが、ふと目をやるとそこにあったのが「これ」

ラグビーの五郎丸選手のポーズが話題になりましたが、その五郎丸ポーズの「ルーツ」ではないですか どうみてもそっくりですけど。しかもこちらのポーズの方が『二千年』前後も前ですよ(笑)これをお客様と共に発見して大爆笑になりました。これで笑いを取れるのは私が日本人ガイドだからですよね。コロンビア人ガイドでは不可能です。

という事で、ラッキーな事や笑える事に遭遇出来るかもしれない当社ANDES TOURSのボゴタ観光ツアー、御用命お待ちします

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