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2014年12月

2014年を振り返って

今年もあっという間に年末ですね。一年が経つのは本当に早いものです。今年は忙しい日々が続き、17年に及ぶ南米コロンビア生活でついに年間を通じて一度も日本へ里帰りするチャンスがありませんでした。

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今年を振り返って何よりも思い出深いのは安倍首相コロンビア公式訪問に伴う経済各界随行団受け入れ手配でした。3つのホテル合わせて延べ100室、移動車両は大小合わせて11台、日本人ガイド9名体制で臨んだこの史上最大級の手配をトラブルもなく遂行出来た事は、私にとって一生の思い出です。

首相随行団受け入れ手配を当社ANDES TOURSが受注出来た事も大きいですが、これを私たった一人で手配しました。今まで受け入れ手配は多々行っていますが、このような大がかり・且つ日本のトップである首相のコロンビア公式訪問自体が史上初めてだった為、私には何のノウハウもなく、一時は重圧に押し潰されそうでした。約三日間殆ど不眠不休で臨み、経済各界の皆様のコロンビア公式訪問が成功裏に終わった事は私にとり大きな糧となりました。今すぐ同じ規模の手配をしろと言われたら現時点では気力・体力的に厳しい、それだけプレッシャーがすごかった手配でした。

関係各位の方々から「ANDES TOURSさんだから出来た」とお褒めの言葉を頂いた、それこそが私にとって最大の栄誉だと思っています。

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その前には逆に日本への送客手配もありました。コロンビア国防省(陸・海・空軍+国家警察)の幹部一行31名様の日本訪問手配も無事遂行する事が出来ました。出発前まで国防省側の「この日本人に全てを託してしまった大丈夫なのか 」という雰囲気は感じ取っていましたが、いざ日本に着いてみればホテル・移動・観光等の全ての手配が完璧に行われ、結果としては幹部のお一人がわざわざお土産を持って来社され、感謝の言葉を頂いたのはとても嬉しかったです。

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今年も個人・グループのコロンビア受入れ手配を多々承りました。それは観光であったり、乗り継ぎや商用・会議等様々な目的でした。南米コロンビアを訪れる日本人の方々は年々増加傾向にあり、その中で日本人ガイドとして皆様をご案内する日数が今年はとりわけ多かったように思います。その事もあり、ボゴタ市内だけではなく観光地への出張も多々あったのが特筆されます。

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そして忘れてはいけないのは当地コロンビア在住のお客様とのお付き合いです。日本人の方々のコロンビア訪問を受け入れる旅行会社は数多くあれど、当地コロンビア在住の日本人の方々からも各種手配も承っている旅行会社は唯一当社ANDES TOURSのみです。日本その他の国々から御来訪されるお客様のアテンドも勿論大切であり、当地在住の日本人の方々とのお付き合いは私にとってそれ以上に重要です。

当社ANDES TOURSは複数の航空会社からはコロンビア国内売上上位社として表彰されています。それは何をおいても当地のお客様から支持されている証と思っています。この場を持ちまして、この一年当社を御利用頂きました皆様に心から御礼申し上げます。

今年は様々な事があってまだまだ書き足りない事が沢山あります。それらは筆者の思い出として残しておきます。来年も筆者及びANDES TOURSは南米コロンビアを代表する旅行会社としての自覚を忘れずに日々努力を重ねていくつもりです。

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首都ボゴタ・銀河鉄道の夜

いよいよ年末になりました。一年が経つのはあっという間ですね。ここボゴタでもクリスマスに備えて各家の電飾が華やかです。そんなボゴタのもう一つの恒例行事が夜に運行される「SL列車」です。

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このUsaquen(ウサケン)鉄道駅は普段ですと週末の朝夕のみ観光列車の発着駅として使われています。12月中は夜にSL列車が運行される為、多くの人々が訪れます。小さな駅舎・そしてモニュメントもライトアップされ、美しい姿を見せています。

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そして7:30PM頃、高らかに汽笛を鳴らしたSL列車がウサケン駅に到着しました。その姿は「美しい」その一言に尽きました。SL機関車を含め全客車に電飾が施され、それはもう素晴らしいものでした。

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夜空の下、汽笛を鳴らしながら走るSL列車はご存じの方なら懐かしい「銀河鉄道999」の姿そのままです。何と幻想的な姿でしょう!画像でもお分かりの通り、蒸気を吹き出すSL機関車は本物・そして現役です。

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こちらがSL機関車のアップ画像です。骨太の車体はそれだけで威圧感たっぷりですが、ライトアップされた姿は実に優美です。

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レトロな客車も全車両電飾が施されています。その姿は本当に銀河鉄道そのままです。このウサケン駅を発った後に夜空へ向かって上昇し、銀河を走り抜けていく姿を想像出来ます。首都ボゴタの年末恒例、「銀河鉄道の夜」是非ともこの美しいSL列車をご覧になられては如何でしょうか。「夢を乗せて走る銀河鉄道999」まさにそんな感じです。

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コロンビア国内最大の民芸品博覧会Expoartesanias

毎年この時期に首都ボゴタで開催される国内最大の民芸品博覧会がExpoartesaniasです。

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このExpoartesaniasは国内各地から優れた伝統工芸品(民芸品)が集う、滅多にない機会です。品物によっては日本円で一つ数万円するものもあり、単なる民芸品の枠を超える芸術的価値の高い逸品もあります。

展示品は基本的に販売されており、その場で購入する事も可能です。撮影に関してはデザイン保護の観点から個別の作品を撮影する事は殆どのケースで認められていないようです。その為、撮影が出来たもののみご紹介します。

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展示の仕方も凝っていますが、数百年以上昔からコロンビア人は手先が器用で、それは首都ボゴタの金博物館に展示されている金細工に反映されています。それが今の世にも受け継がれており、手工芸品の質の高さは相当なものです。中・右画像は先住民族手編みの品々です。

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個々の作品の撮影自体がなかなか出来ない為よく分からないかもしれませんが、展示・販売品の中にはそれは素晴らしいものも数多くありました。こうなると芸術作品です。

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会場に展示されてる数多くの手工芸品の中で最高傑作品の一つがこの「モパモパ(Mopa Mopa)です。これは国内最南部のナリーニョ県・バストで伝統的に作られているものです。日本でいう所の「金箔細工」によく似た製法です。右画像の品はそれはもう素晴らしいものでした。

左にある大きな壺、これは日本円で約3万円以上する秀作です。その他、小さなものでも一つ数千円からというものばかりです。

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モパモパ細工とは、モパモパの木のつぼみを煮沸し、染料を加えて練った後に二人がかりで中画像のように口を使って薄く延ばしたものを使います。右画像のように小さく切っては貼り付けるという根気のいる作業で、熟練した職人のみが作れる技です。それが故に高額の民芸品となっています。このモパモパ細工は芸術品として日本でも売れるのではないかと常々思っています。

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撮影に制限がある関係で全ての秀作をご紹介する事が出来ませんが、会場内を巡るとそれはもう素晴らしい品々がまさに目白押しというほど並んでいます。普段、町の民芸品市場で見かける品々とはまるで異なるレベルの、もう言葉がないほどの素晴らしい伝統工芸品の数々がコロンビアで作られているのです。

左はカリブ海沿いに今も数多く住んでいる先住民族の男性が編む肩掛けバッグです。実際、男性の肩からはその手編みバッグがかかっていて、首都ボゴタでもこの姿の先住民族の方々を時折見かけます。

中画像はやはり先住民族が手掛ける手編みの壺で、こちらは葦の茎を細く割いて編み込んだものです。秀作になると水を入れてもこぼれないのだそうです。そして右画像も先住民族の作品で、葦の茎を細く割いて編み込んだブレスレットです。

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会場内には特設フードコートも設営されていて、安いものでは一個100円くらいからコロンビアの伝統食を味わう事が出来ます。

コロンビア最大の民芸品博覧会・Expoartesanias、特にボゴタ在住の方々は是非とも足を運ばれる事をお勧めします。国内各地の優れた手工芸品の数々、それは見るだけでも素晴らしいと思う事間違いありません。

(2014年は12月18日まで、国際見本市会場Corferiasにて開催中。入場は有料)

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