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ワールドゲームズ期間中のカリ市で実際にあった感動の「タクシー物語」

先日カリ市で行われた「ワールドゲームズ」。実はこの期間中に熱い戦いとは別に、感動の物語がありました。私もガイドとしてその現場に居合わせたのですが、その話が後日全国ネットのニュースで放映されるや、たちまち広がった為、ここでその物語の一部始終をご紹介します。

宿泊ホテルから電話で呼び出した、一台のタクシーに乗車したフライングディスク日本選手団役員の方が車内にビデオカメラを置き忘れてしまいました。ズボンのポケットからスッと落ちた事に気づかずそのまま下車。気付いた時には既にタクシーの姿はありませんでした。

ビデオカメラの中にはウエルカムパーティでロゲ・IOC(国際オリンピック委員会)会長と記念撮影したものや、その他貴重な画像が収まっていた為、試合会場でお会いした際には(お金には代えられない貴重なものだったのに)と、ひどく落ち込んでいました。

しかしながら試合中にフライングディスク会場の関係者が電話をかけて手配をしたタクシー会社に連絡を取った所、ご本人が乗車した際に控えてあった車体番号から運転手と連絡先が判明。早速連絡を取った所、何と「そのビデオカメラは持っているよ。今から会場に届けに行こうか」との返答。ご本人と私は「それならこちらが指定の場所まで行きます」と申し出、早速ドライバー氏の自宅まで車を飛ばして向かったのです。
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ドライバー氏の名前はJavier(ハビエル) Quinaさん。感動の物語の後に頂いた彼の名刺です。自宅付近で車を止めて氏と共に歩き始めると、目の前にハビエルさんが家族や隣近所の人々と共に現れました。しかもその手にはご丁寧にタオルで包まれたあのビデオカメラが。。。

ここからが「感動のタクシー物語」の始まりでした。ご本人は感動でうっすらと涙を浮かべ、英語で感謝の言葉を述べ続けました。私がそれをスペイン語でハビエルさんに説明し、二人の抱擁が続き、周りを近所中の人々が囲む光景となりました。

常識で考えれば、見知らぬタクシードライバーですから知らんふりをされても仕方がなかった中で、このハビエルさんは正直に申告され、しかもそのカメラをとても大事そうにタオルに包んでご本人に手渡ししてくれたのです。その場に居合わせた私も感動する事しきりでした。

ワールドゲームズ・カリ大会の期間中に実際あった「感動のタクシー物語」の真相です。下記にそれを報じた全国ネットのニュース番組を下記にご紹介します。現地カリ市民の温情に接した一時でした。

NOTICIAS RCNより←こちら

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