世界で最も革新的な都市、アンティオキア県・メデジン
実は先日のコーヒー農園ツアーの最中から突然胃痛が始まり、その後5日間にわたり胃の激痛と共に最悪の腹具合の日々を過ごしていました。そしてやっと終息に向かったと思われた矢先、現在は全身にじんましんのような症状が現れています。
ここの所毎週末何らかのツアーが入っていて、それ自体はとても有難い事ですが、どこかで体が悲鳴を上げたのかもしれません。今日もコーヒー農園ツアーを催行し、そして来週も観光ツアーです。体調には気を付けないと。
そんな体調の中、一泊二日でアンティオキア県都・メデジンへ出張しました。今回の出張は本業の旅行関係ではなく、業務渡航のお客様の「専属ガイド」として同行しました。
詳しい事はこの場では申し上げられませんが、仕事の一環として「メデジンの人々の食事情」を知るのも出張目的の一つでした。
左画像はメデジン観光スポットの一つ「Nutibara(ヌティバラ)の丘」から望む、市内中心部です。アンティオキア県庁やメデジン市役所その他行政機関の建物が集中しています。そして右画像には市内随一の高級住宅街が並ぶ「ボブラード地区」が見えます。
このメデジン市、実は「2013年・世界で最も革新的な都市」コンテストで栄えある「1位」に輝きました。これはウォールストリートジャーナルとシティグループが実施したものです。詳しい記事は下記を御参照下さい。
AFPニュース・「最も革新的な都市」に選出、南米コロンビアのメデジン (←こちら)
The Wall Street Journal "Innovative City of the Year"(英文) (←こちら)
世界中の名だたる大都市を抑えて1位に輝くとは、素晴らしい事です。
こちらは電車が走る駅と小高い山の斜面に沿って立ち並ぶ住宅地区を結ぶゴンドラです。ちなみに画像に見られる住宅街は、メデジン市内でも「最極悪」地区(13地区)で、立ち入れば身の安全は保証されません。そんな危険な地区の「浄化」に先年から力を入れているのがメデジン市当局です。
ちなみにこのゴンドラと電車は、どちらか一枚の切符を購入すれば相互乗り換えが可能です。東京で言えばメトロとモノレールが、一回の切符購入で相互乗り換えできるようなものでしょうか。素晴らしいシステムです。
左に見える何気ない橋、これは何と天井から橋脚部分まで全て「竹」で出来ているのです。コロンビアが世界に誇る竹建築の大家、シモン・ベレス(Simon Velez)氏が、この貧困・極悪地区の住民達のまさに「架け橋」となって建設したものです。極太の竹・グアドァアを束ねただけのこの橋の重量は数十トンにも及びます。
世界的に見ても竹だけでこれだけの巨大な構造物を、しかも設計図も作らず(本当)自分の頭の中だけで設計・建築しているのは唯一、ベレス氏だけです。
そして右画像左奥に見える黒い建物は、スペイン政府の寄贈により完成した素晴らしい「図書館」です。メデジン市にはこれらの文教施設が数多くあり、それは人口比で首都ボゴタよりも優れています。
こちらはメデジン市当局が運営している「定期市内観光バス」です。メデジンはコロンビア国内で初めて定期観光バスが運行を開始した町です。この他、国内で唯一「電車」が走る町であり、市民の足としてゴンドラも運行する素晴らしい大都市です。これは首都ボゴタよりも完全に優れています。
私は率直に、メデジンという町は「観光地」としても市内・郊外を含め見所が多く、その充実ぶりはボゴタをしのぐと感じています。
こちらが今回我々が宿泊したホテルです。このホテルも「メデジンらしい」こだわりを持った造りです。何しろコロンビア国内中探しても、このようなコンセプトを持ったホテルは現時点で他にありません。そのコンセプトは「コロンビア」このホテルは高級・中級という位置付けではなく、カテゴリーは「コロンビア」と自称しているほどです。
宿泊階は各階が「地域」となっており、廊下にはその地域の伝統手工芸品が展示されています。各フロアを順に見て回ると、コロンビア国内の伝統工芸品の数々を知る事が出来る、とてもユニークな作りです。故にこのホテルのコンセプトは「コロンビア国内で唯一」なのです。
昨年来、日本からのご来訪でメデジン及び郊外を観光される方向けの手配が増えてきており、その度にこのホテルを「一押し」で推薦し、御利用された方の全てが満足されています。客室内は黒っぽい色調で落ち着いており、浴室はシャワーのみですが、客室内の調度品にもやはりコロンビアの伝統手工芸品が多用されています。
朝食は最上階のレストランで取ります。ここからは斜面に沿った高級アパート群や市内の眺めが良く、またジャグジーやサウナなどもあります。我々は今回業務出張だったのでこれらの「楽しみ」は体験出来ませんでしたが、このホテルはビジネス・観光いずれでも楽しく滞在出来ます。
次回の投稿では、今回の業務の一環であった「美味しいものを食べる仕事」の一部として、メデジンと首都ボゴタのレストランのいくつかを紹介します。
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