コロンビア政府が救援物資輸送と自国民退避支援を決定
日本の大地震による被害は津波と共に現在は放射能被害まで懸念されているようで、この業界関係でも諸外国の航空会社が成田空港への着陸を避け始めている事を聞き及んでいます。また、都内にある諸外国の大使館も機能を関西方面に移すなど、見えない恐怖は深刻なのだと実感しています。
そんな中、本日の当地コロンビアにおけるニュースで、コロンビア政府が日本への救援物資輸送と日本在住の自国民退避支援を決定したとの報道が入りました。この任務を担うのは、コロンビア空軍(FAC)所有の「KC767-200ER」です。これは現在兵員・資材輸送に使用されており、昨年FACに導入されたものです。
このKC767-200ERのベースはボーイング767-200ERです。このB767-200ERはボーイング767シリーズの短胴型で航続可能距離がより長いタイプです。その距離はゆうに10,000kmを超えます。これを使ってコロンビアからは「水」「ヨード」「粉ミルク」を輸送し、帰路にコロンビアへの帰国を希望する自国民を乗せて帰るようです。
B767ですから機体の構造自体は日本への長距離にも十分向いています。ただ、日本までの道のりは途中シアトル・韓国にて経由及び給油を行い、その後羽田空港に飛来するようです。当地コロンビアからの出発は19日、日本への到着は月曜日21日を予定しています。その間の所要予定時間は「約40時間」との事。
帰路には自国民を乗せていきますが、当然の事ながら軍用機の為に「窓」はありません。飛行中、外の景色を眺めながら・・・という訳にはいきません。また、機内にはギャレー(キッチン)もあるようですが、実際に運用はしていない筈です。その為機内食は用意せず、飛行中はコロンビアから持参した簡易食料が配給される事でしょう。
私自身は民間機でさえ40時間というフライトは経験した事がありません。まして窓が全くない軍用機でおよそ40時間は「未知の世界」です。それでも即刻日本からの脱出を希望する人々には有難い存在になるのかもしれません。
日本における事態の深刻さを実感しています。こんな折に何ですが、その救援活動に従事するKC767-200ERの動画を添付します。
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