ボゴタ北部の食材市場と美味しいパスタの話し
私は何を隠そう、もうかれこれ「10年」毎週末の昼食は「とにかくパスタ」という生活を続けています。これは本当の話で、たまに仕事で外食をする為に食べられない事もありますが「週末はパスタ」は私の生活の基本です。その為、首都ボゴタにおける「美味しいパスタ」に関してはちょっとうるさいです
ボゴタ市内のスーパーにも色々なパスタが並んでいますが、コロンビア国内産のパスタはコシが弱く、はっきり言って「美味しくない」のです。また、市内北部には"Pastaio"というパスタ専門店があるのですが・・・はっきり言ってしまうと「営業妨害!」と吊るし上げられそうなので回りくどく言いますが、私はここでパスタは一度買ったきり御無沙汰です。
そんな私が先日パスタを調達する為出向いたのが、首都ボゴタの北部・Carrera7/Calle180にある食材卸会社倉庫兼市場を兼ねた場所です。以下の話は主にボゴタ在住の方へのみ話が通じるローカルな話題です。
この場所は食材倉庫街であると同時に、青果・肉・冷凍魚介類等を扱う店が軒を連ねています。青果市場については規模が小さい事もあり、特に興味を持たず通り過ぎました。しかし大都会ボゴタでもCalle180まで来るとかなり北に位置し、周囲に観光スポットなど勿論ありません。
私のお目当てはパスタだったのですが、その前に一軒珍しい店を発見しました。ここは「ギリシャ風ヨーグルト(グリークヨーグルト・別名水切りヨーグルト)の販売店です。コロンビア国内で販売されているヨーグルトの大半は「飲むヨーグルト」で、日本のようなスプーンですくって食べるタイプは極めて少数です。それを更に水分を落としたクリームチーズに近い食感がギリシャ風ですが、このタイプに至っては首都ボゴタではこの店で初めて見ました。
後日試しに別の店で買ってみました。やはり直売店より高かった・・・味はヨーグルトそのもので、日本で販売されている市販のヨーグルトよりも更に水分を落としているのでこってりしています。それはまるで「クリームチーズ」しかも、コロンビアではかなり稀な「完全無糖ヨーグルト」こりゃ、旨い ヤバイ、どうしよう・・・病み付きになってしまいそうです。こんなこってりしたヨーグルト、生まれて初めて食べました。
el arrecife marianoというこの店は冷凍業界類を扱っています。中に入ると魚介類の他に結構多くの日本食材が並んでいました。試しに「わかめ」と「本だし」の値段を聞きましたが・・・こちらはいつも私が購入している別の店舗の二倍かそれ以上でした。高い
ただ、本来の魚介類はそこそこの値段でした。冷凍マグロ1サク500g程度で15,000ペソ(およそ710円)ですので決して高くありません。その他には画像の「サンマ」が何故か置いてあり、1袋4匹入って7,200ペソ(およそ340円)と割安でした。これが食える代物(しろもの)なのか・・・楽しみです(後日談、喰えました。旨かった)
そしてお目当てのパスタ調達です。ここは日本語で訳すと「区画1・倉庫番号9」という場所にあるのですが、看板もないので当初かなり迷いました。左画像右に見える配送用トラックの車体に描かれた右画像の表記を見て初めてここだと分かりました。左には"Colanta"という乳製品を扱う店舗があり、お目当ての倉庫は普段閉まっているので呼び鈴を押して中から開けてもらいます。
倉庫の一角に棚が設置されており、ここにパスタ各種・ラビオリ・マカロニやイタリア産ワイン・オリーブオイル・トマトペーストなどが並んでいました。これ、これが私のお目当てでした。"granoro"というこのブランドのパスタは日本でも販売されています→こちら このパスタは先日「在コロンビア外交団夫人によるバザー」において販売されていたものです。試しに食べてみたら、やはり美味しかったので是非手に入れたかった逸品です。
この倉庫での売値は太さが異なる各種パスタどれでも1袋3,500ペソ(およそ165円)でした。電話で事前に問い合わせた際には"4,000ペソ(およそ190円)と言っていましたが・・・まあいいや、安ければ。という事で大量買いしました。ちなみにこの価格、決して美味しくないコロンビア国内生産パスタと比較して「ほぼ同額」でした。パスタはやはり本場イタリア産のものが美味しいに決まっています。ここまで足を運んだ甲斐がありました。
ところで棚が小さいので取扱数も少ないのかと言えば「とんでもない」ここは本来「倉庫」なので、パスタが詰まった段ボール箱が山のように積まれていました。これらは主にレストラン向けに出荷するものです。
余談ですが、市内に複数店舗を持つ大手スーパー"Carulla"で5月末まで特売しているのがこの"Barilla"というブランドのパスタです。何となく気になったのですが、先日訪れた"ビジャ・デ・レイバ村"の美味しいイタリアレストランで使っていたパスタがまさにこれでした。
それなら美味しい筈だ!という事でこれまた大量買いをして自宅で食べた所、やはり美味しかった ちなみに価格は1箱5,500ペソで、Carulla会員カードを持っていると20%引きの4,400ペソ(およそ210円)でした。安い。ちなみにこの特売は5月末までのようです。美味しいのに安いのにも驚きましたが、更に驚いたのはこのBarillaは何と本場イタリアにおいて「シェア断然トップ」の有名パスタだそうで・・・こちら←にバリラのパスタを紹介した日本語の記事もあります。こりゃ、美味しい訳だ
ちなみにこんな美味しいパスタも、ごく普通の家庭で一般コロンビア人に作らせたら少々厄介な事になります。彼らは「アルデンテ」とか微妙な固さが気に入らず、とにかく「煮込む」のです。それはまるでその昔"学校給食"で食べた「ソフト麺」⇔キャーっ、懐かしい。
一部のイタリア料理店でしたら美味しいパスタを美味しく作ってくれますが、それ以外でしたらボゴタにおいて美味しいパスタは自分で調理して食する事をお勧めします
| 固定リンク
「グルメ・クッキング」カテゴリの記事
- 世界のベストレストラン50常連・首都ボゴタのLeoでランチ(2023.07.21)
- 衝撃の味・コロンビアゲイシャコーヒー(2021.11.15)
- コロンビア産カットアボカド、全国のセブンイレブン店舗で発売(2021.03.30)
- 苦境に立つ首都ボゴタ・コロンビアの飲食業界(2020.07.05)
- 店名は明かせない(笑)ボゴタの街並みと美味しい食事を楽しめるレストラン(2019.09.29)
最近のコメント