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コロンビアにおける"旅行会社"の定義

今月は日本からのお客様の来訪が重なり、アテンドの仕事が続いています。それとは別に、先日の「コロンビア旅行博覧会」でお目にかかった日本政府観光局(JNTO)様から頂いたスペイン語の「日本観光ガイドブック」を元に、コロンビア人観光客への「JRパス」の販売が好調です。「2010年までに訪日外国人旅行者数1000万人を実現」というJNTOが掲げたビジットジャパンイヤー2010キャンペーンへの、ほんの僅かな微々たるお手伝いと言った所でしょうか。

そんな事で、コロンビアにおける「旅行会社」の定義というものを、当社「ANDES TOURS」の事例を元に一度ご案内しておこうと思います。

Img_42881_2 こちらはコロンビア商工観光省が国内において「観光」に携わる業者に発行する「事業登録証」です。当社は「旅行会社」のカテゴリーです。これは旅行業・ホテル・観光バス事業者など「観光」に従事する業者への認定証です。この登録証は毎年更新が義務付けられており、現時点で有効な登録証を持たない業者は観光業事業者を名乗る事は出来ません。

Img_43041 前述の事業登録証とは別に、例えばホテル業であれば"COTELCO"(Asociacion Hotelera de Colombia・コロンビアホテル業協会)という「業界団体」があり、旅行会社ですと"ANATO"(Asociacion Colombiana de Agencia de Viajes y Turismo・コロンビア旅行業協会)という団体があります。日本で言えば"JATA"(日本旅行業協会)のようなものです。当社はこのANATOの「正会員」です。登録証というものがないのですが、正会員リストは→こちら の"ASOCIADOS"から検索する事が出来ます。

航空券や旅行手配をされる際には、その会社がANATOに加盟しているか否かが一つの判断となり得ます。

ANATOに加盟しているのは「自社で航空券を発券し、お客様に販売している」「自社で旅行商品(ホテル・レンタカー・旅行保険や現地観光など)をお客様に販売している」という「旅行会社」と、自社でチケットは発券せず旅行会社へ世界各地域のホテルや観光などの地上手配部分を販売する「ランドオペレーター」の二つの業種に関わる会社が会員に名を連ねています。ANATOへ加入するには、旅行会社としての事業規模や事業内容が加入基準を満たしている事が条件です。

Img_42871 そしてこちらがANATOの「上部団体」であり、世界中の主要航空会社・旅行会社が加入している"IATA"(International Air Transport Association・国際航空運送協会)への登録証です。近年では格安運賃で運航している"LCC"と呼ばれる航空会社などは未加入ですが、世界最大の「航空運送業界団体」です。

IATAへ加入し、相当な額(secret)の預託金を収める事で、航空券の「自社発券」が許可されます。自社発券のライセンスを得る為には、予約システムのリース代金などの他に発券する航空会社へも保証金を納める必要があります。自社発券のライセンスを維持し続けるのは大変で、その為にライセンスを返上する会社もあります。

コロンビア国内でインターネット以外の方法により航空券を購入される際は、購入者となる方は券面額に応じて一定の「発券手数料」を発券旅行会社又は航空会社へお支払いされる事が国内法によって義務付けられています。当社は自社発券旅行会社ですので、お客様から直接手数料をお預かりする事になります。

それがIATA非加盟で自社では発券できない会社は、IATA代理店・若しくは航空会社に手数料を払って「仕入れ」更に手数料を上乗せしてお客様へ販売しなければ、儲け分がどこからも得られません。自社発券できない会社さんは商売上厳しいと思います。

というのがコロンビアにおける「旅行会社」の定義です。商工観光省に登録し、ANATO、IATAに加盟している旅行会社は国内に相当数あります。その中で、ボゴタのANDES TOURSはコロンビア国内のIATA, ANATO加盟社では「唯一、日本人が常勤する公認旅行会社」です。

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旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

なんとなく、何を伝えたいのか、わかります。IATAに加盟するのが、そんなに、大変だとは、知りませんでした。昨今の航空券発行につき、航空会社からの、コミッションが出ない分、顧客から、手数料を頂く形に、変更されてるのは、苦渋の中での、業務変更かと思われます。
当方は、仕事がら、web上で、航空券を購入する事が、多々あります。
但し、AVのweb siteは、南米/米国等の発行された、クレジット カ-ドは、使用できますが、日本で発行されたカ-ドは、使えませんね。CMは、問題ありませんげと。
なにか、よその所で、コロンビア唯一のXX旅行会社と宣伝されている所が、ありますが、今までの、ご自身の経験を活かされて、頑張って下さい、かげながら、応援しています。

投稿: タマリ-ト | 2010年3月14日 (日) 12時10分

こんにちは。IATAに加盟して自社発券を許可される事はかなり大変です。日本でも昨年、資本金に応じた預託金1,000万円前後を上積みする事が決議され、ライセンスを返上した会社が続出したようです。

コロンビアの場合、政府決定で「1%」というコミッション率は残されました。自社発券をする会社は"BSP"という決済方法で月4回航空会社へ支払いをしますが、その際にコミッションを差し引いて納入します。

IATA代理店でさえ1%しか利益を確保できないのですから、手数料をお預かりする他ありません。IATA非加盟の所はチケットを他から買う訳ですから、そこで利益など発生しないので大変だと思います。

AVは日本のカードでは購入できないのですか。知りませんでした。CMは傘下の"AeroRepublica"がデビットカードでしか決済できない事は知っていました。

当社は各カード会社加盟代理店ですので、チケット発券時に手数料は頂きますが勿論日本発行の各クレジットカード(JCBは除きます)でも決済が可能です。

投稿: 管理人 | 2010年3月14日 (日) 20時36分

Aero republicaは、機材が変更されてから、良くなりしたね、但し、EMB-190は、座席上の荷物受けが、B737/A319/A320と比較して、小さいので、少し大きめのス-ツケ-スは、収まりませんね。但し、座席は、全席、2-2で、皮製の椅子で、感触は、むしろ良いですね。今後、旅行会社さんは、パッケ-ジ ツア-等で、商機を見出される形になるのでしょうか。年々、どの商売も、利益を得ることが、難しくなっていますね。逆に、どこかに、隙間があり、そこに、うまく入れると、商売がうまくいく形がありますね。常に、体全体のアンテナを使い、商機を探していくしか、ないかと思います。

投稿: タマリ-ト | 2010年3月14日 (日) 23時05分

こんにちは。ERJ-170,190は最近コロンビアでよく見かける機材ですね。空軍経営の"Satena"で190よりも更に小型のERJ-170に乗りました。2-2の配列でシートに高級感があったのは確かに良かったです。操縦桿が凹型ではなくM字型だったのが面白かったです。

今日は先程お客様をホテルへお届けした所です。確かに今後は航空券販売だけではなく、勿論コロンビア国内手配なども力を入れていく必要があります。

その中でグループのパッケージツアーは催行決定が大体三か月に一回程度なのに対して、最近の傾向は「少人数でも催行する自分好みのオーダーメードの旅」の需要が増えています。毎月全く異なる手配内容で、行先も旅のスタイルも全く異なると、それはそれでこちらも気合いが入ります。

誰も気が付かない「隙間」を狙って商機を得るのは全ての業種に共通しますね。タマリートさんのコメントには全く持って同感です。

投稿: 管理人 | 2010年3月15日 (月) 08時24分

ひとつ、お伺いしたいのですが、そちらで、お仕事を始められた際には、最低限の収入から、始められたそうですが、安定するのに、(そこそこの収入になるまで、)、どの位の、年月を費やされましたか。恐らく、ゼロからのスタ-トだったかとおもいますけど、宜しければ、向学の為に、教えて頂ければ幸甚です。

それと、san Agustinについて、誤解があるかと思いますが、今は、治安も、安定して、たくさんの欧州からの観光客をみかけます。但し、足が不便で、Neivaまで、飛行機で移動して、そこから、パスにて現地まで、移動する形になるでしょうね。昔は、BOG-NVA間で、政治家が誘拐されましたが、昨今の劇的な治安改善で、状況は、よくなっています、問題は、交通の便かと思います。

投稿: タマリ-ト | 2010年3月15日 (月) 10時08分

ここで旅行業の仕事を始めた最初の「収入」は、およそ「数百円」でした。いくら13年前とはいえ、そんな額ではやっていけませんでしたね。その半年後位に「ある転機」があり、それから上向いてきて一年位後には食べていけるようになりました。

今の私の仕事上の信条の一つが「お付き合いは運命」です。今までもそうでしたし、これからも多分そうでしょう。いくら土下座して取引をお願いしても駄目なものは駄目ですし、それまで目も掛けてくれなかった所から突然御連絡を頂く。これは運命であり、生かして頂いている事に日々感謝する。これを基本としています。

ネイバ~サン・アグスティンの「誘拐街道」については、現時点では確かに実績はありませんね。但し、ウイラ県自体にはまだゲリラの影が残っています。昨年には町役場にゲリラが機銃攻撃を仕掛けた映像がニュースで大々的に流れましたし、どこかの議員が誘拐されています。

サン・アグスティンへの移動手段は現在でも困難ですね。特に日本からの場合、元々短期間の日程の中で現地に着くまでに時間を要して、更に一泊する程あの遺跡がそんなに価値ある場所かというと少々微妙ですね。NVA空港も天候に左右され易い立地ですし。

投稿: 管理人 | 2010年3月15日 (月) 11時14分

タマリートさんがどのようなご商売を手掛けているのかが分かりませんが、体全体のアンテナを使って商機を探す、良い言葉ですね。

私自身13年間ただ座ってお客様の来訪を待っていた訳ではなく、あらゆる可能性を探り続けています。とは言え、旅行業という本業からは外れたくないですね。

一時は副業もしていましたが、そうなると間違いなく本業が立ち行かなくなります。

タマリートさんがどのようにして自身に喝を入れているのか、とても興味があります。

投稿: 管理人 | 2010年3月16日 (火) 07時10分

ゼロから、商売を立ち上げるのは、本当に難しいですね。家庭があると、退路は、ありません。とにかく、商売を軌道に乗せる事だけを考えるだけです。
あくまでも、個人的な考えですが、中南米では、企業に勤めるよりは、やはり、自分で、起業するべきだと、思っています。決して、平坦な道では、ありませんが。

投稿: タマリ-ト | 2010年3月16日 (火) 11時44分

何でもそうですが「二番煎じ」というのは大変だと思います。先日市内観光時に美術館でのお客様とのお話しの際「今、この種の絵を"模写"するのは簡単ですが、このような奇抜なデザインを考える発想自体が"芸術家"」という意見で一致しました。

私は現在会社に所属はしていますが、実質は「個人事業者」です。チケット発券をする為に運用するシステムや、そもそもの発券ライセンスは個人経営の小規模観光事業所では取得不可能です。旅行会社という業態でチケットが自社発券できなければ、事業は極めて限定されます。その為、会社の軒先を借りて全て自分の責任において営業をしています。

成績が良ければ自分の実績となり、何か問題が発生すれば「部下のせい」と責任回避する事は出来ません。

コロンビアにおいて「起業」する事は、微々たる金額を持って商工会議所へ「登記」するだけで「社長」の肩書を得ますが、小資本・低リスクで莫大な利益を得ようとしても難しいでしょうね。

私の持論は「二番煎じは儲からない」他の人が思いつかない事に手を付けるのが成功の秘訣と思っています。

投稿: 管理人 | 2010年3月17日 (水) 19時08分

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