クンディナマルカ県ネモコン(Nemocon)村への旅-1-
先日ご紹介しました、ネモコン村にある「岩塩坑道」に加えて、この小さな町を訪れた際の記録を残しておきたいと思います。
ネモコン村へは首都ボゴタからですとおよそ1.5時間程の距離です。ちなみに私は今回、後学と気分転換の為にバックパッカー気分で路線バスを利用しましたが、読者の方は日本の旅行会社経由などでお申し込み頂くと、専用車手配でこの村を訪れる事が出来ます。
ネモコン村は喧騒とは無縁の本当にのどかな場所です。中画像が岩塩坑道の上にある丘から見下ろした村の全景。そして右画像が坑道入場口の坂から見下ろした風景です。
寂れた鉄道駅です。現在もSL観光列車が首都ボゴタとシパキラとの間を週末と祝日に運行していますが、私が15年近く前に初めてこの観光列車を利用した際の当時の行先は、このネモコンまででした。
当時も今も引っ張るSLや客車は変わっていませんが、行先がシパキラ止まりとなった為、この村はそれっきり訪れる観光客が激減した筈です。当時多くの観光客が降り立った駅舎は廃屋となり、線路には雑草とヒツジの姿だけがありました。中画像はSL機関車への給水塔跡、そして右画像は傾いてしまった看板です。
村で一番まともそうに見えたレストランです。コロニアル様式の古い建物で、改修を施したようでとても美しいものでした。土曜日のこの日は、昔でしたらSL観光客相手に繁盛していた事でしょう。そして現在、このレストランにいたのは私の他には数人の客だけでした。メニューには昔の栄華の名残か、セットメニューもありました。味は無難でした。
ちなみにこのレストランの営業は週末だけだそうです。ここでしたら日本から来訪された観光客をお連れしても良さそうに思えました。
ネモコン村の中心部と小道の風景です。前述の駅舎からここまでは一直線で徒歩およそ5分の距離です。十数両の客車から降り立った数百人に及んだ多くの観光客がこの中心部まで散策した中に私もいました。今やその面影は全く感じられず、ひっそりと静まり返っていました。土曜日の昼過ぎでこの閑散ぶりですから、村の様子がお分かり頂ける事でしょう。
初めてSL観光列車でこの村を訪れた際には、その先にある岩塩坑道の存在に全く気が付かず、多分アナウンスを聞き逃していたと思うのですが、結局この村の「観光の目玉」を訪れないまま、散策だけをしてボゴタへ戻ってしまいました。当時の私は「なぜ、こんな何もない村が最終到着地なんだ?」という疑問が解けないままでしたが、その理由が近年になってやっと分かりました。
それにしても、この村の地下にも無尽蔵の岩塩が眠っている訳です。一方で有名なシパキラの岩塩坑道とこのネモコンとの距離は、車でおよそ20分ほどもあります。この一帯の地下をくまなく調査したら、何かとんでもない発見があるかもしれません。実際、この村の更に先には世界屈指の大エメラルド鉱脈・そして石炭鉱脈などの地下鉱物資源帯があり、更には「化石の村」としても知られているビジャ・デ・レイバ村もあります。
次回に続きます
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