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世界遺産の港町カルタヘナでグルメ三昧・その3

今回のカルタヘナ滞在中はうだる程の暑さの中でした。あと1週間日程がずれていたら雨にたたられたかもしれません。カルタヘナから首都ボゴタへ戻ってからというもの、毎日正午過ぎから雷を伴う大雨に見舞われています。或いは「雨期」入りしたのかもしれません。

Img_2850 Img_2851 Img_2852 滞在四日目の夕食は「イタリア料理」にしました。この日の夜にはカルタヘナ市長主催のカクテルパーティーがあり、スペイン統治時代には「税関」だった場所が現在のカルタヘナ市長執務室なのですが、そこは旧市街地区をぐるっと取り囲む「要壁」の一部でもあり、その上でのパーティーは最高のロケーションでした。それを適度に切り上げての夕食でした。

このイタリアレストランですが、結論から申し上げますと「コロンビア国内では最高級」のレストランと言えます。画像は全て昼間の空き時間を利用して下見とメニューの選定をした際に撮影したものです。私自身コロンビア国内で比較検討できるほど多くのイタリアレストランに足を運んだ訳ではありませんが、少なくとも首都ボゴタでこれだけの味を楽しめるイタリアレストランは全く存じません。

この日の一行へのメニューは「生ハムと野菜の盛り合わせ」「ピザ」「リゾット」「パスタ」の4品でした。その全てが絶妙の味でした。ピザですが、通常は生地にトマトソースを広げて具を乗せますが、この店では「ホワイトピザ」すなわちトマトソースを使わないピザも扱っています。クリスピータイプのパリパリとした生地と具の程良い焼き加減。これは「繊細」そのものの味でした。

そしてリゾット、このご飯がまた絶妙の固さでした。使用している米はおそらく本場からの輸入品でしょう。大粒の米はコロンビアでは生産しません。コロンビア国内でこんなに美味しいリゾットを口にしたのは初めてでした。パスタもそうなのですが、例えば首都でこれらを食べると、店によっては「強烈」にしょっぱかった事もあり、もうげんなりした事さえありましたが、この店の味付けはとにかく「薄味」で、素材の味を堪能出来ました。

パスタは魚介類を絡めたものですが、最初赤い色を見て「もしかしてしょっぱいのか・・・」と不安になったものの、食べてみてびっくり。魚介類のエキスが際立ち、とても美味しいものでした。パスタの程良い固さといい、具の新鮮さといい、これは首都では食べられないものです。この店ではパスタだけをとっても「自家製生麺」「乾麺」の二つの種類があり、細麺・中平麺・太平麺の3種類と具の組み合わせで楽しむ事が出来ます。

ジュースも、例えば「スイカジュース」などはバーカウンターで皆の目の前でスイカを割ってそこからジュースを絞り出し、パイナップルジュースはこれまた注文を受けてから丸1個のパインをスパッと切ってジュースに仕立てるという、憎いほどの演出が素晴らしかったです。

もちろん「フォカッチャ」もメニューにちゃんとありますし、とにかくイタリア料理全般の味で評価すると、カルタヘナに数あるイタリア料理の店では間違いなくトップクラスでしょうし、前述の如く首都ボゴタを含むコロンビア全土でもこれだけのレベルのレストランは他に見当たらないと思います。各品の値段はそれなりですが、やはり値段に見合うだけの味が楽しめました。テラス席では生バンド演奏もあり、優雅な気分を楽しめました。

ここで私が「大失敗」を犯したのは、この日味わった品の全てを全く画像に収めなかった事です。それも見事と言えてしまうほど全く撮影しなかった事に後で気が付きました。それ程に各品の味が美味しかったので、すっかり失念してしまいました。

メニューについては例えばパスタの種類が「イタリア語」で書かれている為訳が分からず、店員にいちいち「これは何?」と聞きまくったほどです。些細な事ですが、時間の空いている時に下調べをしておいて、いざお客様をご案内する際にメニュー選択で時間をかけないようにするのは「基本中の基礎」です。ホワイトピザも最初は何だかさっぱり分かりませんでしたが、しつこく聞いてやっとそれが何か理解できました。

ところで、この店の「問題」とも言えない問題点は、店にずらっと並ぶ「ワイン」です。そのおびただしい数はそれこそ数え切れないほどで、画像にはありませんが「ワインサロン」にもこれまたものすごい数のワインボトルが並んでいたほどです。

そのワイン、それが何と「全て」「イタリアワイン」だけを並べているのです。通常どこの店でも価格の安い「アルゼンチン」や「チリ」のワインを揃えているものですが、この店では全数がイタリアワインで他国のワインは一切置いていません。

それならそれで良いのですが・・・驚いたのはグラスワイン一杯およそ800円、ボトルワインに至っては何と!最低でも一本およそ5,000円程度 これは他のレストランの2倍からそれ以上の価格です。それまで夕食にはグラスワインやボトルワインがテーブルを飾っていましたが、さすがにこの店でワインを注文された方は一人もいらっしゃいませんでした。

他のビールや生ジュースは他店と比較してほぼ同額だったのですが、何故この店のイタリアワインだけが突出して高いのか・・・不思議でした。それにも増して「イタリアワインしか置かないイタリアレストラン」というのも、コロンビア国内では他に記憶がありません。この店の「イタリア料理レストラン」としてのプライドが、他国産ワインを置く事を許さないのでしょうか。

いやぁ、それにしてもこの店の料理は美味しかった!カルタヘナでイタリア料理、この店ならお薦めです。

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