ボゴタ空港新ターミナルビル
現在運用中のボゴタ空港メインターミナルの画像です。完成から40年以上の歳月が経過しており、30年前にこの空港を利用された方、私のように20年近く前に初めてこの地を踏んだ者、そして10年前にこの空港を利用された方など、いずれもこのターミナルの外観が変わっていない事に気が付く筈です。唯一、昨年に至りエントランス部分に屋根が取り付けられ、ちょっとだけ変わりました。
あまりにも老朽化が著しく、中南米では有数の2本の滑走路を持つ「大空港」には不釣合いなターミナルビルの大改修話が沸いては消えという論議を繰り返した末、ようやく着工が開始されました。ターミナルビル二階部分に完成模型がお目見えしたので撮影したのがこれらの以下の画像です。最初はAvenida El Doradoから空港ターミナルビルへ向かう様子です。
新ターミナルビルはどうやら3層で構成されるようです。手前部分は車両と旅客が接する場、中部分は各社チェックインカウンターがあり、旅客以外でも立ち入れる場、そして最奥部分は旅客のみが移動するエリアでしょう。ターミナル全体が随分と大きくなる模様です。ざっと見て現状の5倍近くなるのでは。右画像に見られますが、新交通システム・トランスミレニオの駅も設置されるようです。白の筋が並んでいるのは、天井の蛍光灯がガラス越しに反射されている為です。
ボーディングブリッジ(搭乗橋)がコの字型になっている構造は現在と同様です。現在は向こう側が「国内線」そして手前が「国際線」のエリアです。飛行機の模型をよく見ると分かりますが、コの字の内側にあるのは小・中型機で、大型機は外側にあります。白線の形も同様です。構造上、大型機は現在と同様、内側には駐機できないのでしょう。大型機は主翼が他機に接触してしまう為、このエリアは必然と中型機以下が発着する場所になりそうです。
一方、ターミナルの長い部分にはエアバスA340とMD-11等のワイドボディ機の模型が並んでいます。もしかするとここが「国際線」エリアになるのかもしれません。これでしたらプッシュバック(後方牽引)も楽々です。何年後に完成するのか分かりませんが、この模型を見る限りでは長年の悲願であった「大空港化」が実現しそうです。先年には日本よりも先にエアバス巨漢機・エアバスA380が当地ボゴタへ試験飛行で飛来し、悠々と飛び立って行きましたが、それに見合うだけの大空港の要素は備わっており、あとは旅客ターミナルの完成を残すのみです。
左画像に見られる「更地」が、数年後には巨大な旅客ターミナルに変身している事でしょう。この画像は後年には貴重になる筈です。そして右画像は模型を見ながら数年後の完成を夢見るAvianca航空地上職員です。帽子をかぶっているのは、この日がコロンビア独立記念日で特別のスタイルだった為です。このお嬢さん方が生まれる前から現在のターミナルビルの外観は全く変わっていないので、大空港を夢見るのも当然でしょう。
しかし私はこの模型を見てすぐに気が付きました。最初の画像にある「屋根」、そしてボゴタ空港をご存知の方なら、二番目の画像に「プエンテアエレオ(Avianca航空国内線専用ターミナル)」がない事に気が付く筈です。これらの設備は最近大規模な改修を終えたばかりです。現在プエンテアエレオがある場所は、模型上では「駐車場」になっています。画像に写っている兄ちゃんに聞いてみました。
今のこのターミナルとプエンテアエレオ、どないするん「うん、ぶっ壊すみたい」
は ぶっ壊すって・・・
せっかく大改修工事を終えたばかりなのに、ぶっ壊してしまうとは。その費用は「旅客負担」という事で、現在も高額の空港使用料を払い続けているというのに。加えて数年後に巨大な旅客ターミナルが完成したら、その費用の元を取る為には・・・いや、今考えると夜眠れません
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