ある日のコロンビア的昼食
以前、当地での毎日の昼食メニューを克明に記述したブログがありました。私はそこまで「食通」ではないので、昼食といえばとにかく素早く食べられる"Almuerzo(アルムエルソ)"と当地では呼ばれている定食が常です。今回はデジカメを持って取材中に食べた「コロンビア的昼食」の一例をご紹介します。
このレストランは営業先の近くにあり、壁にはLlanos Oriental(東方大平原)の風景が描かれています。東方大平原は見渡す限り平地が広がり、人間の数よりも牛の数の方が多いのではないかと思われるほど人口密度の低い一帯です。この日はたまたまフォルクローレ風のバンドが演奏をしていました。普段は単なる普通の「昼食屋」です。
店先では炭火を使って肉を焼いています。大草原分のアサードですね。この店では牛・豚肉などの他に当地では"Chiguiro(チグイロ)"と呼ばれている「カピバラ」←(画像はこちら)の肉も提供しています。6,000ペソ(およそ260円)の昼定食にはこのカピバラの肉が一切れ入っています。カピバラの肉は、豚肉のような・鶏肉のような、何とも言えない食感です。部位によってクニャクニャとしたクセのある味わいです。
私はこの日、風邪で体調を崩していた事もあり、炭火焼肉ではなく画像の"Mondongo(モンドンゴ)"を注文しました。外は雨期による肌寒さもあり、体が温まりそうなスープ系が頭をよぎった為です。モンドンゴはいわゆる「モツの煮込み」で、内臓部分とイモ・豆類が混ざった塩味風のスープです。調べた所、モンドンゴは北はメキシコから南はアルゼンチン・チリあたりまで広く食されているようです。てっきり「コロンビア伝統料理」かと思っていました。
Mondongoは下準備が大切で、手を抜くと内臓部分に臭みが残ります。ですので各レストランにより味が微妙に異なります。この日のモンドンゴは特に臭みは感じず、よく煮込まれていました。この店のモンドンゴにはアボガド・ご飯・調理用バナナを揚げた"プラタノ"と、パサパサしたArepaが添えられていました。深盛りのスープ皿一杯にモツがたっぷり入ったモンドンゴは11,000ペソ(およそ480円)でした。
それにしても、コロンビア的昼食はまず間違いなく「野菜不足」。肉やジャガイモ、あと豆類はふんだんに使われており、特に豆類は大抵の料理に添えられますが、極端に少ないのが野菜類です。日本や韓国の料理は逆に野菜がたっぷり使われるので、時によって「食べ分け」をしています。
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