近づく母の日と「花の国・コロンビア」の街角
五月の母の日を前に、日本の切花輸入会社さんが当地の取引先を訪問されました。コロンビアの切花産業事情については以前ご紹介した通り「巨大」なものです。日本の大抵の切花輸入会社各社は既に当地の複数の輸出業者と取引をしている為、今回は母の日を前にした当地の生産状況の視察と意見交換という事でした。
切花生産地は首都ボゴタから車で30分から1時間程度の場所にあり、早朝にホテルを出て現地入りするのが常ですが、ボゴタ郊外は高原地帯らしい素晴らしい風景が目の前に広がるので、花関係の仕事をするのは気分的に好きです。
当地の切花輸出業者各社は、昨年のこの時期あたりから極端な「ドル安・ペソ高」に苦しめられ、廃業する所が続出しました。それに比べて現在の為替レートはペソ安に落ち着いているので息を吹き返したようです。ところが「最大のお得意さん」であるアメリカ向け輸出が経済危機により落ち込んでいる関係で、最近劇的に輸出量が増えているロシア向けやその他の国に活路を見出しているようです。私は切花輸出には関心がありませんが、切花生産地帯へ同行する仕事はいくら受けても嬉しいです。
切花の一大生産地でもあるボゴタでは、町のあちこちで「花屋」を見かけます。そのうちの一つがAvenida CaracasとCalle 69にある一角です。ここには花屋が集中しており、目の前には"TransMilenio"新交通システムの駅がありますが、駅の名前も日本語で「花々」を意味する"Flores"です。
ここでは贈答用や慶事・葬儀用など様々な用途に対応できる生花が並んでいます。一部の店舗では花束も取り扱っていますが、大抵の店舗は画像のような盛花としてアレンジされたものを売っています。その光景は素晴らしく、この場所を何度通りかかってもその美しい光景に感心します。
ご覧の盛花は大きめのサイズで25,000ペソ(およそ1,050円)です。バラやひまわり、日本では高価なカトレアを散りばめたものなど様々で、とても華やかです。これだけの花々を盛りつけて1,000円程度という価格は、日本では有り得ないでしょう。固いスポンジの土台に茎を刺し込んでいるのですが、これだけの技術は到底素人に出来るものではなく、このデザインも特筆に値します。
こちらの小さめの盛花の価格は・・・聞き忘れました 多分15,000ペソ(およそ650円程度)位かと思います。誕生日プレゼントや来客用に自宅で飾る等、用途は自由です。世界トップクラスの「花の国コロンビア」にふさわしい、低価格と多種に及ぶ花々です。加えてボゴタは冷涼な気候帯ですので、これらの美しい花々が日持ちするのも好条件の一つです。
観光で当地を訪問される方で私がご案内するケースでは、特に女性の方でこの「花々」に興味がおありでしたら、喜んでご案内します。
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