コロンビアの二大航空会社と言えば、まず最大の路線網を持つ"Avianca"、これは元フラッグキャリアでした。そして次に大きい"AeroRepublica"です。このうちAviancaは現在資本的にはコロンビアの会社ではなくブラジルの油田探索会社が100%資本を持っており、それまで破綻に近い経営だったのが全株をこの会社に譲渡した事で劇的に生まれ変わりました。
そしてAeroRepublicaは先年パナマにある"Copa航空"が筆頭株主となり、これまた外資系のパナマの航空会社となりました。
そんな両社ですが、株主が変わった事で資本金が注入されて機材(飛行機)の新規調達も俄然活発になってきました。AviancaはオランダのFokker社から100人乗りのジェット機を調達したばかりですが、今度はエアバス社から150人乗りのA320を調達し、運行を始めました。今後は小型のA319,そしてワイドボディのA330まで購入する事を決定しており、石油資本の凄さを感じています。昨年、世界最大の二階建て機A380が首都ボゴタに飛来してきましたが、これはどうやらエアバス社が今回のAviancaの発注に対する「お礼参り」の意味合いで飛ばしてきたようです。
対するAeroRepublica社はCopa航空系列という事もあり、一貫して小・中型機の運用にこだわっています。その中で新規発注を続けているのがブラジル・Embraer社の中型機です。AviancaはこのEmbraer機は調達しないようです。ブラジル資本の会社なのに・・・
面白いのは、企業カラーがAviancaは「赤」そしてAeroRepublica社は「青」とはっきり区分けしている事です。はた目で見ていると、日本の"JAL"と"ANA"そっくりです。経営スタイルも「赤組」は中・長距離国際線が多く、「青組」は国内線や近距離が多い所まで似ています。
今後両社はどんどん路線を増やしていくようで、パイロットもどんどん増員しているそうですから、燃料費の高騰にあえいでいるこの業界の中ではいささか景気の良い話です。日本の航空会社は路線や便数が多い事から昨今特に機長の不足が懸念されているようで、私の義弟も30代中頃でB767の機長、二年半経った現在ではアジア線国際線乗務が続いているようですが、大抵の航空会社は副操縦士から機長への昇格のチャンスがなかなかないようですので、今後この両社の機長はどんどん若くなっていくのでは。
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