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2008年3月

路上の花売り

0331street01_9 休日のひと時、路上で見かけたバラの花売りの光景です。値段を聞いた所、一束12本入りで6,000コロンビアペソ(およそ340円)でした。一本あたり"28円"です!私が知る限り、別の場所ではこの半額で売っているケースもあります。

コロンビアは世界でも屈指の切花生産国であり、首都ボゴタの近郊には大小様々な切花生産会社の巨大なビニールハウス群が見られます。それが故にバラなどの切花は安く、そろそろ近づいている「母の日」にはカーネーションではなく、バラを贈るのが一般的です。普段は安いバラですが、この頃になるとボゴタ市内に出回るバラの数は激減し、市内での入手は困難となり大抵が輸出に回されます。残ったのはあまり人気がない「カーネーション」と言った具合です。

0331street02_2 ここで売っていたバラの花は少々開き気味でしたが、ロシアでは逆に完全に開ききったものでないと売れないのだそうです。先年切花輸出会社で伺った話です。日本へはその反対で、花が開くタイミングを逆算してつぼみの状態で出荷するようです。いずれにしても、バラが一本あたり20~30円程度で手に入る、さすが切花輸出大国コロンビアらしい話です。

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コロンビアの航空業界

コロンビアの二大航空会社と言えば、まず最大の路線網を持つ"Avianca"、これは元フラッグキャリアでした。そして次に大きい"AeroRepublica"です。このうちAviancaは現在資本的にはコロンビアの会社ではなくブラジルの油田探索会社が100%資本を持っており、それまで破綻に近い経営だったのが全株をこの会社に譲渡した事で劇的に生まれ変わりました。Puenteaereo3

そしてAeroRepublicaは先年パナマにある"Copa航空"が筆頭株主となり、これまた外資系のパナマの航空会社となりました。

そんな両社ですが、株主が変わった事で資本金が注入されて機材(飛行機)の新規調達も俄然活発になってきました。AviancaはオランダのFokker社から100人乗りのジェット機を調達したばかりですが、今度はエアバス社から150人乗りのA320を調達し、運行を始めました。今後は小型のA319,そしてワイドボディのA330まで購入する事を決定しており、石油資本の凄さを感じています。昨年、世界最大の二階建て機A380が首都ボゴタに飛来してきましたが、これはどうやらエアバス社が今回のAviancaの発注に対する「お礼参り」の意味合いで飛ばしてきたようです。

対するAeroRepublica社はCopa航空系列という事もあり、一貫して小・中型機の運用にこだわっています。その中で新規発注を続けているのがブラジル・Embraer社の中型機です。AviancaはこのEmbraer機は調達しないようです。ブラジル資本の会社なのに・・・

面白いのは、企業カラーがAviancaは「赤」そしてAeroRepublica社は「青」とはっきり区分けしている事です。はた目で見ていると、日本の"JAL"と"ANA"そっくりです。経営スタイルも「赤組」は中・長距離国際線が多く、「青組」は国内線や近距離が多い所まで似ています。

今後両社はどんどん路線を増やしていくようで、パイロットもどんどん増員しているそうですから、燃料費の高騰にあえいでいるこの業界の中ではいささか景気の良い話です。日本の航空会社は路線や便数が多い事から昨今特に機長の不足が懸念されているようで、私の義弟も30代中頃でB767の機長、二年半経った現在ではアジア線国際線乗務が続いているようですが、大抵の航空会社は副操縦士から機長への昇格のチャンスがなかなかないようですので、今後この両社の機長はどんどん若くなっていくのでは。

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ブログを作ってみました

長年にわたってホームページ形式でご案内している「未知の国・コロンビアからの便り」ですが、昨今取材時間や内容に限界があり、今後は日常の中でのちょっとした事はブログでご紹介し、コロンビアに関して細かくご案内したい場合にはホームページでという区分けをしていきたいと思います。

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