観光面からみる南米コロンビアの成長性

2024年1月から3月までの第一四半期における日本人観光客受け入れ件数・人数・手配取扱金額はいずれも好調で、ついにコロナ禍前を上回りました。それに伴い私のガイド業務日数も四半期としては過去最も多い日数になりました。南米コロンビアという国はもはや「怖いだけの国」というよりも「怖いけど行ってみよう」という国に変わってきている事を明らかに実感しています。
特筆されるのは、観光でコロンビアを訪れた日本人の方々で当社ご案内分に関していわゆる団体ツアー・パッケージツアー利用でのケースはゼロ、全てが個人・御夫妻・親しい仲間のグループ等の「個人旅行」でした。目的や観光希望地等は様々ですがいずれも「ここは是非とも見たい」「こんな体験をしたい」という確たる希望があり、それに応える形での「オーダーメイド旅行」が100%です。

私はかれこれ27年コロンビアに住んでおり、長年にわたりこの国を端的に紹介する言葉として「未知の国・コロンビア」と表現しています。抽象的な表現ではありますが未知の国とはどんな所なのだろうかという想像心を沸かせ、コロンビアを観光国として紹介する為に表現し続けており、団体ツアー・パッケージツアーを販売する旅行会社向けの"B2B"よりも対個人・実際コロンビアを旅行される方々向けに各SNSを駆使した"B2C"(対顧客直接マーケティング)を重視しています。自分で言うのも何ですがその努力が少しずつではありますがはっきりと、ようやく実を結んできています。
22bbd707b4954005a0617c37fe21f06d1 Cebcb8cd0d644efcb06618511dce31371 3b87c19f5c92497086ffcbca8bb91bc61
2024年第一四半期は「女子旅」が複数あった事も特筆されます。こちらは社会人の方々です。コロンビアアマゾンエリアを満喫されました。コロンビアは「鳥」「蝶」の種類と数では世界トップレベルです。ただ日本人の方々にこれらの点をアピールしても反応が今一つである事は事実で、鳥や蝶に余程興味がある方でなければその為にコロンビアへ来られる方は稀です。それよりも画像のようにリスザルに直接触れたりアマゾン川イルカやピラニアその他の動物を至近距離で見る事が出来る、その方がインパクトが強いのではないかと思います。
Img_20240308_130832_7201 Img_20240307_135305_8301  
こちらは同じ女子旅でも「大学卒業旅行」三人組様です。コロンビアは今や卒業旅行の行先に選定されるほどの観光地になったのだと感慨深く感じたケースでした。皆さんは南米周遊旅行の過程でコロンビアを最初の訪問国にされ、観光したのは首都ボゴタと近郊にあるシパキラ岩塩坑道でした。滞在日数は僅かでしたがコロンビアのイメージについて好印象を持たれたようです。
Img_0322_20240324031901 Img_0325 Img_0356
こちらはコロンビア国内各地の温泉巡りツアーの一コマです。コロンビア国内に多くの温泉地がある事を殆どの日本人の皆さんはご存知ないと思います。特にコーヒー地帯にある活火山・ルイス山の周辺にはとても多くの温泉地があり、中には底から湧き出る温泉がそのまま川になっている所もあります。温泉好きの日本人の方にはたまらない観光地・それもコロンビアにはあります。
Img_20240108_055626_3211 Img_20240108_094041_7561 Img_20240108_102312_4281 
観光でコロンビアを訪れる日本人個人客の方々の全てが数日滞在という事ではなく、国際線乗り継ぎの合間の「トランジット観光」のケースもあります。コロンビア政府観光機関はこの国際線トランジット観光について全く注目・PRをしていません。数時間の乗り継ぎでも入国するのであれば観光国コロンビアをご案内するとても良い機会です。私が把握している限り、日本語ガイドによる国際線乗り継ぎ観光ツアーを催行しているのは中南米各国の中ではコロンビアとメキシコだけかと思います。
こちらのご夫妻は早朝に首都ボゴタへ到着・午後の便でアメリカへ発たれるまでの数時間でしたがコロンビアの地を踏まれ、ボゴタ旧市街地区などをご案内しました。日本の旅行会社を通すと旅行業法により移動手段に公共交通機関を使用する事は出来ないとされているようですが、私がご案内したのは首都ボゴタを網羅する公共交通機関「トランスミレニオ」利用のツアーでした。味気ない車利用のツアーよりも大抵の方がこのパターンについて「楽しめた」と高評価を頂きます(但し車内でのスリ等の被害は自己責任ですと事前に承諾して頂きます)
Img_20240310_103949_9141 Img_20240310_102033_7851 Img_20240310_151053_3881
「週末国外旅行」というケースもありました。こちらはブラジル・マナウスにある日系企業駐在員の方向けに催行したツアーです。マナウスからボゴタまでは直行便で片道約3時間。4時間かけて大都市サンパウロへ行くよりも航空運賃・時間・旅行費用全てが安いという事で、土曜日未明の便でマナウスを発たれ週末のコロンビア・ボゴタ及び近郊を観光、日曜日夜の便でボゴタを発たれ翌日月曜未明にマナウス着・その日から仕事というまさに「週末コロンビア旅行」が実現しました。首都ボゴタでは日本食材各種もマナウスに比べて豊富・且つ割安ですので今後食材買い出し目的も兼ねての週末コロンビア旅行の需要が増えるのではないかと期待しています。
Img_20240308_144246_6861 Img_20240310_125722_0381 Img_20240203_115747_8101
コロンビアを訪れる日本人個人観光客が飛躍的に増えてきている理由の一つ、これは確たる証拠はありませんが旅行費用(ホテル・食事他)が割安である事が挙げられるかもしれません。
昨今の円安で日本からの海外旅行は費用面でかなり厳しい事を承知しています。その中でコロンビアは独立以来一貫して自国通貨ペソ(以下COP)経済を続けており、過去一度も経済破綻・ハイパーインフレを経験していない国です。その為ホテル宿泊費やレストランでの食事などは自国通貨COP建てが原則であり、COPも日本円もドルに対して例えば円安になってもCOPも同様になる為、この所対ドルレートで円安の度合いがCOP安よりも大きいので以前よりJPY-COPのレートが若干悪くなっていますが(2024年3月現在1JPY=約COP25前後)それでも米ドルやユーロ建ての国々を観光するよりは割安な旅行が出来ます。

4月以降も日本人個人観光客の方々を続々とお迎えします。コロンビアは「あれが見たい」「こんな事体験をしてみたい」「こんな変わった場所に行ってみたい」という願いを叶えてくれそうな「未知の国」です。御来訪お待ちします。

|

ラテンアメリカトップレベルの大型クルーズ船寄港地コロンビア・カルタヘナ

先日二週にわたり世界遺産の古都であるカルタヘナに同行ガイドとして出張しました。それぞれの訪問目的は微妙に異なりましたがコロンビア国内随一の国際観光都市カルタヘナには外国人観光客がまさに「押し掛けている」そんな力強い印象を持ちました。
カルタヘナは年間を通じて大型クルーズ船が寄港するラテンアメリカ有数の国際港湾都市でもあります。いわゆる「クルーズ年度」というものがありこれは毎年7月から翌年6月までですが、2023年7月から2024年6月までのクルーズ年度には188隻・最大総乗客数392,000人がカルタヘナ港へ寄港する事になっています。
Img_3425 Img_3434 Img_3429
カルタヘナに寄港せず世界一周クルーズを語ることなかれ、とは申しませんがもはやカルタヘナ港は世界有数のクルーズ船寄港地として絶対的地位を確立しており、その存在感はますます高まっています。寄港地としてのカルタヘナの魅力は複数あります。まずは「受け入れ力」。先日カルタヘナ港は一日で大小6隻のクルーズ船が一時寄港し、上陸観光をした乗客数は13,142名に及びました。これは新記録であり、中南米各国で一日にこれだけの数を受け入れる事が出来る港湾都市はカルタヘナしかありません。
Img_3412 Img_3420 Img_3449
カルタヘナ港客船ターミナルエリアには土産物店があり、カルタヘナ市内へ出ず港に留まる乗客も買物を楽しめるよう充実した品揃えになっています。また、同じエリアには何と動物園まであり、コロンビアが世界に誇る鳥類や小型の動物類が園内にいます。クルーズ船乗客の為にここまで設備が整った港はなかなかありません。
Img_20240210_090827_4211 Img_20240210_091134_0621 Img_20240210_100828_5551
そしてカルタヘナがクルーズ船寄港地・そして国際観光としてラテンアメリカ各国トップレベルである最大の理由が、乗客が楽しめる観光スポットについてカルタヘナ港から世界文化遺産の旧市街地区までの距離がとても近い事です。客船ターミナルから旧市街地区までタクシーを利用して約5km・所要時間僅か15-20分程度です。他国の港は周辺に数千人が一度に押し寄せる事も可能な観光スポットが殆どありませんが、カルタヘナは世界遺産の街並みがいつでも乗客を待ち受けています。
Img_20240210_092820_3441 Img_20240210_092829_0581 Img_20240210_092812_4041
世界遺産・旧市街地区では徒歩観光だけではなく様々なツアーにも参加出来ます。その一つがこの「旧市街の小道をクラシックカーで巡るツアー」です。先年までこれは観光馬車を利用して行っていましたが、炎天下の中での馬車移動は馬にとって過酷な条件である事から動物虐待にあたるという指摘を受け、代わって登場したのがこのクラシックカーでの小道巡りツアーです。
クラシックカーと旧市街地区の組み合わせはキューバ・ハバナが有名ですが、カルタヘナは旧市街地区の保存状態が概ね良好で景観が素晴らしい事、そして何よりクラシックカー自体が新車にも劣らない程ピカピカに整備されている点です。
Img_20240130_101404_6801 Img_20240130_100711_5651 Img_20240130_091940_8231
クルーズ船乗客向けのツアー、カルタヘナで体験出来るのは旧市街地区観光だけではありません。カルタヘナ港から片道約1.5時間の場所にある画像の「トトゥモ泥火山」温泉としての効能もあるこの泥の層の深さは何と推定2,300mにも及ぶもので、泥の中に埋まっても体が沈む事はなくプカプカと浮く事が出来ます。
こちらは先日の同行ガイド出張時に撮影したものでコロンビア国内の「温泉巡り」が主目的でした。このトトゥモ泥火山に滞在したほぼ同じタイミングでこの日寄港した大型クルーズ船乗客を乗せたツアーバスが到着し、瞬く間に泥火山への「登山道」は乗客の列で一杯になりました。
Img_5349 Img_5375_20240219033401 Img_5373_20240219033501
この他、カルタヘナ港からボートでたったの10分程度にあるティエラボンバ島の白砂の海岸で過ごすなど、カルタヘナでは実に多くの上陸ツアーの選択肢があります。
もしも世界一周クルーズなどでカルタヘナに寄港される機会がありましたら、世界遺産の街並みその他多くのツアーが催行される筈ですので是非とも体験してみて下さい。

|

アマゾンらしさを気軽に体験出来るコロンビアアマゾンエリア

新年2024年最初の投稿となります。
一時のコロナ禍から大分復活してきた感があり、昨年後半あたりから日本人観光客の方々をお迎えするケースが顕著に増えてきました。その中で昨年末から観光で当地を訪問された「女子旅」四人組様からコロンビアアマゾンツアーご参加時の画像を頂戴しましたのでこの場で掲載させて頂きます。
22bbd707b4954005a0617c37fe21f06d B5f89ea16af04a39ac5cab55fa18d203 Ab9d3ee1e72746859cf3c190cd740fcf
コロンビアアマゾン観光の拠点となる県都レティシアへは首都ボゴタから空路約2時間。アマゾンエリア旅行に際して黄熱病予防接種証明書(イエローカード)の所持及び提示は不要です(2024年1月現在)飛行中の機内からは大河アマゾン川の流れを見る事も出来ます。
レティシア空港から市内(というよりも小さな町レベル)までは車で約10分程度。小さな町の外れはもうアマゾン川です。コロンビアアマゾンエリアへのアクセスが極めて容易であるのが何よりの特徴です。とは言え開発が進んでいる訳でもなく、先住民族の人々も普通に暮らしていてアマゾン川沿いには未だ高床式の伝統家屋も多数存在しています。
Cebcb8cd0d644efcb06618511dce3137 3b87c19f5c92497086ffcbca8bb91bc6 9836ba07e6ba4bac8454fb5a10134f73
昨年後半、ブラジルアマゾンエリアでは大河アマゾン川支流の水が干上がりアマゾン川イルカが多数死亡、現地の生活にも致命的な影響が出ていると世界中に報じられた事もあり、コロンビアアマゾンエリアの状況がとても気掛かりでした。しかしながらその心配は無用でした。
コロンビアエリアのアマゾン川の水量は文句なし、大河アマゾンの流れそのものでした。女子旅四人組様のツアーも全く問題なく催行し、途中アマゾン川イルカに遭遇したり、生きたピラニアや世界最大級の淡水魚・ピラルクの姿も見られたようです(ある場所の敷地内でしたが)また、アマゾンオオハス群生地も水の状態は全く問題なく、リス猿群生地でも楽しく過ごされ画像の記念写真を撮る事も出来ました。
Img20231231wa0002 Db4cb6150ab042bcb546a2367a35a516
レティシアの町のいわゆる観光スポットは徒歩で全て巡る事が出来るとても小さな町です。晴れた日の夕方にはアマゾン川に落ちる夕陽を見る事が出来、市内にあるレストランではアマゾンの川魚を味と見た目的に上手にアレンジした各種料理や、現地独特のフルーツを使ったジュースを楽しむ事も出来ます。
また、コロンビア側のレティシアとブラジル側の町タバティンガとは一本道で繋がっていてパスポートチェック等一切なく「二国間」を行き来する事が出来る珍しいエリアでもあります。アマゾンツアーではペルー領にも一時立ち入る為、一度の旅行で三か国の地を踏む事が出来る貴重な体験も可能です。是非ともコロンビアアマゾンエリアでアマゾンらしい体験を。


|

首都ボゴタの中の「イギリス」的な街並み・テウサキージョ(Teusaquillo)地区

首都ボゴタにある名門・ハベリアナ大学へ約一年間留学される女子学生さんの為に長期滞在用の学生向けアパートを探す仕事を請け負いました。親御さんと場所の選定を続けていた中で一つ候補に挙がっていたのがテウサキージョ(Teusaquillo)地区でした。
私自身テウサキージョ地区は一度だけ行った事がありますがそれも一部であり、今まで一度もくまなく歩いた事がなかったのですが、以前から建物の景観が美しい地区だという話は聞いていました。その為私自身が実際歩いてこの地区を見て回った所、この地区はまさに「古き良きイギリスの街並み」を思わせる素晴らしい場所である事を改めて知りました。
Img_20231201_125255_8111 Img_20231201_101125_7191 Img_20231201_101503_7601
テウサキージョ地区自体はボゴタがまだ小さな町だった頃には北部の外れにある最高級住宅街として整備された経緯があります。現在のテウサキージョ地区の位置付けはどちらかというと旧市街・中心地区に近い方になっていて、人口1,000万人の大都会ボゴタの街並みはそこから更に北へ延伸しています。その中にあってここは別世界・前述の通りレンガ造りの建物の外観はまさにイギリスそのもの、それもその筈で昔は当時の大統領の別邸があったほどです。その名残を今に残しています。
Img_20231201_102445_3281 Img_20231201_101153_2931 Img_20231201_101851_6801
地区内には複数の教会や学校があります。それらはいずれも他の地区ではあまり見かけない様式の建物です。このエリアを歩いていると、ここが南米・コロンビアとはとても思えません。ここだけ別の国にいるような錯覚を覚えます。
Img_20231201_124756_6571 Img_20231201_125227_8231 Img_20231201_120139_8511
長期滞在用の宿舎について具体的な場所の言及は避けますが無事契約に至り、1月から入居する運びとなりました。そこは元々三軒だった洋館(という呼び方にふさわしい建物)を大改修して一つに繋げて学生向け長期滞在用アパートに仕立てたもので、場所と言い内部の素晴らしさと言い、これ以上の物件はないと断言できる素晴らしい所です。私自身が自ら管理会社と連絡を取り、LINEビデオチャット機能を駆使して日本にいらっしゃる御本人・親御さんと共に実際内覧をして決めたもので世の中便利になったものです。日本側のお二人は当地に出向く事なく、私がスマホのカメラ機能で内部の様子などをライブ配信する状態をご覧頂き、その場にいるような感覚で部屋をご覧頂けました。
Img_20231223_124130_3791 Img_20231223_134413_9841 Img_20231223_134518_3711
現在の北部最高級住宅街地区の街並みはこのテウサキージョ地区とは全く異なる景観です。その中にあってこのテウサキージョ地区の景観・建物のデザインは後世まで残したい素晴らしいものです。それは旧市街・コロニアル地区の景観とも全く異なるものです。
Img_20231223_132856_2841 Img_20231223_132343_2171 Img_20231223_130926_2081
このテウサキージョ地区で特筆されるもう一つの特徴にお洒落なカフェが多い事が挙げられます。これにも驚きました。新市街地区にあるモダンな造りのカフェとは異なる、洋館をそのまま利用したレトロ風のカフェはとても落ち着いた空間である事を感じます。
画像のこのカフェは徒歩散策中に偶然見つけた場所で、結果として首都ボゴタでもトップレベルの焙煎エリア付きカフェでした。こ子も素晴らしかったです。
Img_20231223_131835_6921 Img_20231223_132045_5961 Img_20231223_132057_4701
私が何気にこの場所に入った時は偶然でしたが英語ガイドによる外国人ツアー団体がここを訪れていました。ここはどちらかというとコーヒー豆を焙煎する「ロースター」さんで、併設している10人も入れない小さなカフェはおまけのような場所でした。その中にあってコーヒー豆をガンガン焼いていて焼き上がった豆を卸売り&直売している専門業者でした。加えて二階部分には昔から現在に至るまでのコーヒーメーカー各種が展示されていて、アカデミーとして焙煎業者を養成する教室もあったりしました。
Img_20231223_130859_5711 Img_20231223_131026_0891 Img_20231223_131215_3311
更に驚いたのがここで取り扱っているコーヒー豆の種類です。国内各地の良質の豆の他、ボルボンSidra・Chiroso、ゲイシャ(Gesha)やHidronaturalなどの希少種&スペシャリティコーヒー豆を取り扱っていて、その価格の安さにも驚きました。
私はここにたどり着くまでに既にコーヒーを二杯飲んでいましたが、試しに一杯2,500コロンビアペソ(約90円)の7Ozサイズ・アメリカーノを飲んだところ苦みがないすっきりした味で、あっという間に飲み切ってしまいました。さすが焙煎業者直営のカフェ、加えて豆自体の質の良さを改めて知る事が出来ました。
お土産として右画像・黒い袋のSierra Nevada(コロンビア国内最北部に近い山間)産の豆(500g入りで28,000コロンビアペソ・約1,000円)を買って帰りました。基本は豆の状態で袋に入っていて、頼むと裏の焙煎エリアで挽いてくれます。挽いた直後の豆ですので袋から漂う香りが半端ではなく、良いものを手に入れました。実際飲んでみると苦み・酸味は殆ど感じず、逆にフルーツを思わせるような味わいでした。この価格でこのクオリティ、お値打ち感大でした。

テウサキージョ地区の素敵な一角とモダンな外観の建物群を徒歩で散策。ガイドブックには載っていない一角ですが特に建築関係に興味がおありの方々には是非ともお勧めしたい場所です。

|

コロンビア民芸品博覧会2023・質の高い伝統工芸品を紹介

毎年12月に開催される「コロンビア民芸品博覧会」には国内各地で作られている様々な伝統工芸品が一堂に会します。首都ボゴタでは滅多に見かけない逸品もあり、私自身この機会を毎年楽しみにしています。
他国の伝統工芸品の全てを知っている訳ではないので確たる証拠は何もありませんが、コロンビアの民芸品・手工芸品は他国と比較して単なる観光土産のレベルを超えた実用品として十分使えるものが多く、質の良さと作り手の手先の器用さは群を抜いているのではないかと思っています。
Img_0264 Img_0253 Img_0242
毎年開催されるこの民芸品博覧会を楽しみにしている人は多いと思います。例え買わずともコロンビア国内各地にどれだけの民芸品・手工芸品が存在し、その伝統技術が継承されているかを知る良い機会でもあります。私も仕事柄コロンビアを訪れるお客様に「お土産」としてどのようなものがあるのか知っておく良い機会でもあります。
Img_0251 Img_0244
こちらは昨今日本人女性の間で人気が高まっている、国内北部に住むワユー族の女性が一つ一つ手編みで作り上げる手提げバッグです。カラフルな色合いが特徴で、幾何学模様の一つ一つにはワユー族独特の象形文字的な意味があります。美しいデザインはまさに女性受けするものですね。このコロンビア民芸品博覧会で数多く出店している伝統工芸品の中でもひときわ目立つ存在です。
Img_0262 Img_0263
こちらのワユーバッグは通常サイズの二倍以上の大きさで、実用品として買い物バッグなどに使える大型のもので、まさに逸品です。但し全て手編みですので値段もそれなりにするもので、日本円換算で約25,000円程度します。ワユーバッグ自体は無数に出回っていますがこの位の大きさは記憶では初めて見たように思います。
Img_0258_20231218073001 Img_0260_20231218073001 Img_0259
こちらもほぼ同じ大型サイズのバッグです。隣に並んでいる通常サイズと比較して大きいのが分かります。柄が分かりやすいよう折りたたんだ状態で撮影しましたが実際は円柱状のバッグです。こちらもやはり日本円で2万円以上する逸品です。
Img_0234 Img_0243 Img_0236
対してこちらはモノクロ色のアルアコ族が編み実用品として使用している肩掛けバッグです。ワユーバッグの方は木綿糸を使用しているのに対し、アルアコバッグの方は羊毛を使用している為ごわごわした手触り感です。ワユー族は国内最北の砂漠地帯に多く住んでいるのに対し、アルアコ族は南米大陸最北の雪山・クリストバル・コロン山の麓に住んでいる事から気候帯の違いもあり、その事もあって色使いも異なるのかもしれません。
Img_0255
こちらはコロンビア国内に数多くある伝統工芸品の中でも最高傑作品の一つと言える「モパモパ」細工です。モパモパ細工とは国内南部・ナリーニョ県だけに自生している「モパモパの木」の樹液を煮詰め染料を加えて色付けし、冷ました所で口と手を使い大きく広げて薄く延ばした後、カッターで細かく切って黒地の素材(木材)に貼り付けたものです。カラフルな異なる色の部分は塗ったのではなく全て色付けしたモパモパの樹液を貼り合わせたものです。日本で言えば金箔工芸品に若干似ているかもしれません。細かく且つ芸術的にカットする事が出来る職人の数が減少し、且つモパモパの木自体もこの数を大きく減らしています。将来的には技術の伝承も含め絶滅の危機にあります。
画像の二点ですが、手前の壺は日本円で約5万円、奥の皿に至っては何と約12万円もします。
Img_0250 Img_0249 Img_0248
これらは首都ボゴタの北隣にあるボヤカ県やその他各地に伝わる伝統工芸品です。葦の茎を細かく裂いて編み上げたものなど素材は様々ですが基本的にはがっちり編み上げている為丈夫であり、且つデザイン的にも優れたものです。実用品として全くそん色なく使用出来るものです。異なる色の素材を器用に編んでいて芸術的価値のある逸品でもあります。値段的には数千円から数万円するものまであり、単なる民芸品の域を超えた品々です。

この場で紹介するものは全工芸品の中でもほんの僅かです。この他にも逸品は数多くありとても掲載し切れません。コロンビアを訪れる事がありましたら是非ともこれらの民芸品・伝統工芸品をお求めになられる事をお勧めします。

|

回復傾向が顕著な日本人観光客のコロンビア訪問数

あっという間に年末を迎えようとしています。昨今はその日のうちにこなさなければならない業務に追われており、コロナ禍に巻き込まれロックダウンにより外出すらままならなかったあの時とは別の理由、自宅での事務処理に追われ外出もままならないという嬉しい理由に変わっています。コロンビアを訪れる日本人観光客の方々のガイドアテンド数もここ数ヶ月飛躍的に増えてきていて、今やコロナ禍前とほぼ変わらない位まで回復してきています。私は以前から団体ツアーの受け入れはしていませんので、こちらの方は未だ殆ど催行に至っていないようですが私にとって影響は全くありません。現在は100%個人・グループ等で来訪される方ばかりです。
他方私自身は全く関与していませんが、あえてスラム街など危険なエリアに立ち寄ったり、避難民の人々に取材するなどで不必要にコロンビアの危険性を煽るような行為も散見されます。しかしながらコロンビアを訪れる日本人観光客の大半はいわゆる観光地を巡り景色や歴史的建築物を見てその土地土地の人々と交流するのが殆どであり、危険な目に遭う事は滅多にありません。
Img_20231109_122704_9031 Img_20231110_131553_9171 Img_20231110_131744_3281
11月も日本から複数の方々をお迎えしました。こちらの御夫妻は当地に業務駐在されている御親族を訪ねて来られ、私がボゴタ市内及び近郊のツアーを企画・ご案内しました。いわゆるご高齢の御夫妻ですが何も問題なく観光され、御帰国後に丁重な御礼のメッセージを頂戴しました。首都ボゴタは高地という事もあり低地よりも疲労度が増しますが、それでも無事ツアーを完遂されました。
Img_20231118_054115_9541 Img_20231118_074451_9521 Img_20231118_100347_9871
観光でコロンビアを訪問される日本人の方々は数日滞在の他、国際線乗り継ぎの為数時間滞在という場合もあります。こちらのご家族様は早朝ボゴタに到着され、夜の便で次の目的地に向かう為の乗り継ぎ目的でした。まだ夜明け前に空港でお迎えし、専用車で向かった先は朝4時位から開場している市内最大級の中央市場内のフラワーマーケットでした。その他場内にあるフルーツマーケットなどもご覧頂きコロンビア特産のフルーツを試食してもらいました。その後に向かったのは市内北部を一望出来る展望スポットです。
Img_20231118_104738_2871 Img_20231118_105311_9261 Img_20231118_135241_5891
更に市内中心部・セントロの歴史地区にもご案内、様々な歴史的建造物などをご覧頂きレストランで昼食、その後民芸品市場でコロンビアのお土産を購入され空港へお届け、無事次便にて次の目的地に向かわれました。小さなお子様連れのご家族様でしたがツアー中危険な目に遭った場面はなく、数時間ながらコロンビアの良さを堪能して頂きました。
Img_12531 Img_12691 Img_12791
こちらの画像はSNS上の友人(と言っても年齢的には先輩)であり、かつて数十年前にお仕事の関係でコロンビアに駐在経験のある方から頂戴したものです。当時の仕事仲間との再会やかつて住んだ家などを訪れる「懐かしさに触れる旅」をアレンジさせて頂きました。当時のコロンビアは言うまでもなく非常に危険な状況下でしたが、現在はガラッと変わってる事を実感されたようです。
これはコロンビア国内最北部・グアヒラ県への御旅行をアレンジし、実際観光された際のものです。グアヒラ半島にはコロンビア最大・最多の数を誇る先住民族ワユー族が多く住んでおり、またフラミンゴの群生地があります。ツアーは海水がそのまま湖になっていて深さは大人の膝上位と浅い所を一本の木から作られたカヌーと手作りの帆を船頭の手漕ぎでゆっくりと進み、遠くからフラミンゴの群れを見る事が出来たようです。

これから年末年始にかけて多くの日本人観光客の方々をお迎えします。タイトル通り日本人観光客の来訪数が激増している事は顕著である事を実感しています。女性だけのグループや一人旅、国内の温泉地を巡る旅やご高齢の方の周遊旅行など目的や年齢構成は様々です。以前この場でコメントした事がありますが、私自身はコロンビア政府や観光機関から援助・支援を受けた事は全くなく、25年以上にわたり個人で細々と観光地としてのコロンビアの良さを国内外に発信しています。コロナ禍に巻き込まれて精神的に絶望的な日々を送った事もありますが、ここへ来て少しずつ報われつつあります。

|

ボゴタ在留邦人向け日帰りツアー催行

昨年に続き今年もコロンビアの首都ボゴタ在留邦人向けに日帰りツアーを企画、27名様のご参加により楽しく無事催行しました。南米各国に住む日本人(在留邦人)の方々向けの日帰りツアーというのはあまり多くない中、独自企画により二年連続で多くの方々のご参加を頂いたのは喜ばしい事でした。以下にツアーの概要と当日の画像を記載します(ご参加頂いた方々のプライバシーを考慮しお顔に加工を施した上で掲載します)
Img_01331 Img_01481 Img_01511
ツアー最初は韓国人の方が経営・奥様が日本人のビール醸造会社LINO Brewing社様ビール醸造所からスタートしました。LINO社さんの醸造所はボゴタ空港からそこそこ近い場所にあり、着陸直前の飛行機の姿を見る事が出来ます。
このツアーの面白い所は参加されたそれぞれのご家族・グループの方々が自家用車でツアースタート場所に集合・終了後は現地解散というもので、これでしたら小さなお子様連れのご家族様も他の方々に気兼ねする事無く移動する事が出来ます。自分で言うのも何ですが上手い発想だなと思っています(笑)
Img_01501 Img_0141 Img_20231021_112947_14111
醸造所内ではビールの醸造工程をスペイン語と日本語により説明、各種ビールがどのように作られるかを細かく説明して頂きました。日本でも大手ビールメーカーが工場見学を受け付けていますね。LINO Brewing社さんははいわゆる地ビール醸造所の為規模はそこまで大きくなく、且つ見学を受け付けている土曜日は操業していないのでビール発酵過程の麦芽の香り等は感じませんが、大人の社会科見学的にはとても興味深い場所といえます。ちなみにコロンビアでもビール生産は勿論盛んで大手ビールメーカーの醸造工場が国内各地に数多くあります。ただ内部の見学は全く許可されず一般の方々が立ち入る事は出来ませんので、その意味でもLINOさんの醸造所は貴重な体験が出来る場所です。
Img_01341 Img_01581 Img_0160
見学を終えると醸造所内で作られている風味の異なる各種ビールの試飲です。自分は仕事中だった為ごく僅かだけ頂きました。大人の方々の大半は醸造タンクから直接出された様々なビールの味を楽しまれたようです。これもなかなか体験出来ない事で、この「味比べ」を楽しみにされていた方々も多かったと思います(お子様には勿論ノンアルコールの「ジュース」を御提供)LINO Brewing社様では予定時間を大幅にオーバーし2時間ほどの滞在となりました。皆さんとても楽しまれたようです。お土産として大人の方々には各種ビール詰め合わせをお持ち頂きました。

そして次は複数台の自家用車の隊列で西へ約50km・Sasaima(ササイマ)にある当社社長家の別荘へと向かいました。
Img_0168 Img_01691 Img_01701
ササイマへ向かう街道は途中のFacatativa(ファカタティバ)市の手前で常に長い渋滞になってしまう為距離の割に時間がかかり約2時間を要しましたが全員無事到着、別荘入口では社長家の家族が日の丸の小旗を持って出迎えてくれました。こちらも二年連続です。
到着が正午過ぎになった為まずはエンパナーダとレモネードで歓待、一息ついて頂きました。
Img_01721 Img_01741 Img_0176
別荘の建物自体はかなり大きく、ゲスト向けの客室が7室、加えて社長家家族用の部屋が5室あります。今から約90年前に現社長の祖父母がスイスから移住・この場所を開拓しコーヒー農園を作り財を成した経緯があります。
昼食は日本人の方々にも好評の「Ajiaco(アヒアコ)」(ポテトシチュー)を提供しました。社長自らがお子さんにサーブしていました。この別荘で食べるアヒアコは作っている常勤の家政婦の腕が良い事もありとても美味しいと思っています。
Img_0177 Img_0178
左がアヒアコ、そして右はデザートとして提供した塩気が全くないチーズ「Cuajada(クアハダ)」です。これにポットの中に入っている黒蜜をかけて食べるのが「ボゴタ風デザート」です。クアハダも家政婦の手作りで、昨年に続き今年もご参加頂いたある方は「ここのクアハダ、とても美味しくて楽しみにしていました」と仰ったほどです。クアハダは勿論手作りが基本ですが作り方次第で味が全く異なり、塩気がない事もあって上質のものはまるで木綿豆腐のような食感です。それが故に"醤油"をかけても美味しく食べられるほどです。
Img_0197 Img_0196
昼食後はいよいよお楽しみ第二弾・別荘敷地内のコーヒー農園をご案内しました。農園には現在約18,000本のコーヒーの木々(カスティージョ種)が植えられていて、一部の区画では収穫期を迎えていました。
二年連続となったこのツアー、タイトルは「地ビール醸造所見学と別荘滞在&コーヒー農園見学」としていて、このコーヒー農園の収穫期に合わせて企画したものです。昨年は収穫期本番には若干早かったですが、今年はぴったりのタイミングで農園にご案内する事が出来ました。
Img_0188 Img_01871
ご参加頂いた皆さんに赤く熟した実の手摘み収穫体験をして頂きました。日本ではまず体験出来ない事もあり喜んで頂けた事と思います。収穫期のこの時期は農園に常駐している5人のコーヒー農夫の方々が毎日100kg以上という相当な量の赤い実を手摘みで収穫しています。
Img_0201 Img_0202 Img_02091
左画像が収穫した赤い実です。これを中画像にある皮剥きの機械にかけ、赤い外側と中の豆の部分に分ける作業を行います。機械の電源を入れると見事な程一方には赤い外側だけ、もう一方には皮を剥いた豆がどんどん積まれていきました。こちらもちょうど収穫期に当たった事もあり、ビックリするほど多くの量を見る事が出来ました。
Img_02161 Img_02201 Fincalosgrisones22
赤い皮を剥いた豆は水槽に暫く入れて外側のぬめりを取り、専用の場所で数日間天日干しをします。ここまでがこの農園で見学出来るコーヒー豆の収穫・加工行程です。天日干しの後、更に付いている"殻"を取り除いたものが緑色の「生豆」で、これを焙煎したものがあの美味しいコーヒー豆です。この過程は外注に出しています。ツアーの最後にはこの農園で収穫した豆のコーヒーを試飲して頂きました。結果として自前で販売している右画像のコーヒー豆をトータルで15袋ご購入頂きました。
Img_02221 Img_02241
最後に集合写真を撮影してまさに「現地集合・現地解散」というユニークなツアーは楽しく無事に終了しました。ボゴタ在留邦人向けという特殊なツアーは勝手知ったるこの地ならではの緊張感もありましたが成功裏に終わり何よりでした。
来年もまたこのツアーを企画するかどうかは現時点で全く分かりませんが、希望される方々がそれなりにいらっしゃれば考えたいと思っています。日本から遠く離れたここコロンビアでの楽しい一時の過ごし方、こんなツアーもありますという一例を挙げてみました。

|

巨匠フェルナンド・ボテロ、星になる

コロンビア・そして世界的芸術家であるフェルナンド・ボテロ氏がイタリア・ミラノの自宅で逝去されました。91歳でした。画家・そして彫刻家でもあったボテロ氏の作品はどれも丸みを帯びた独特の作風ですので、これだけで分かる方もいるでしょう。昨年は生誕90年記念として日本国内でも「ボテロ展」が開催された事もあり、足を運ばれた方も多いと思います。
Img_8942_20230918082601 Img_8944_20230918082601 Img_8961
首都ボゴタにある「ボテロ博物館」に常設展示されている数多くの作品のうちの三点です。左が言うまでもない「モナリザ」、中画像の作品で描かれている男性、これはボテロ氏本人です(御本人は痩身でした)、そして博物館に入るとまず目にする大きな作品「手」です。ボテロ博物館内にはこの他多くの作品が展示されており、自作品の他にも氏が所有していたピカソ・ミロ・シャガール・ルノアール・ダリその他世界的巨匠の作品も展示されています。
「ボテロ博物館」という名前ですが、実はオープン当初は「ボテロ寄贈館」という名前でした。名前の由来通り展示されている大半の作品はボテロ氏が寄贈されたもので、首都ボゴタに数多くある博物館・美術館等で「通年入館無料」の施設としては史上初めてのものでした。無料で入館出来るのは現在も変わりません。そこには多くの芸術作品を国家に寄贈するにあたり「来館者からお金を取るな」というボテロ氏の強い意向があったようです。街中に溢れるボテロ作品のコピーの数々、例えば民芸品店でいくらでも見かける彫刻作品のレプリカや絵画のコピー等について商標権を巡り争ったという話は一度も聞いた事がありません。これも氏の意向が反映されたものでしょう。
Img_0111 Img_0104 Img_0108
こちらはボテロ氏逝去の翌日、仕事でボゴタ旧市街地区にいた時に撮影したものです。博物館入口の「手」には献花が捧げられ、国会議事堂・コロンビア大統領府では偉大なる"マエストロ"ボテロ氏の功績を称え、哀悼の意を表す半旗が掲げられました。そしてペトロ大統領は3日間の服喪を発表しました。逝去当日のテレビ各局ニュース番組はマエストロ・ボテロ逝去の報で大半を費やし、各局ニュースキャスターはいずれも黒の喪服を着用してマエストロの逝去を報じました。ボテロ氏がいかに偉大な巨匠であったかが分かり得たものです。
マエストロ・ボテロ逝去の投稿に際してどのようなタイトルがふさわしいか色々考えました。氏のような偉大な方であれば死去・逝去というよりも遥か遠くに見える星になってしまったという方が自分なりにふさわしいと思い「星になる」と付けました。
Img_6006 Img_6000 Img_5995_20230918090001
こちらはコロンビア第二の都市・メデジン市の中心部にある「ボテロ広場」に常設されている大掛かりな作品です。ボテロ氏はこのメデジン出身であり、前述のボテロ博物館に寄贈された多くの作品は当初出身地のメデジン市に寄贈する予定でしたが、結果として他の世界的巨匠の作品も含め値がつかない程の価値がある多くの作品はコロンビア国立銀行が管理を引き受ける事になり現在に至っています。
ボテロ博物館はメデジン市内随一の観光名所でもありますので、メデジンを訪れる際には是非とも立ち寄って頂きたい場所です。設置されている作品もいずれも丸みを帯びた作風です。これらはかなり大きな作品ですがボテロ氏が手掛けた彫刻作品等は世界各地に置かれており、日本国内でも複数の場所に設置されています。
コロンビア・そして世界的巨匠であった偉大なマエストロ・ボテロの御冥福をお祈りします。

|

10月21日(土)催行・ボゴタ在留邦人向けビール醸造所見学と別荘で過ごす日帰りツアー

昨年初めて企画し受付上限数までお申し込み頂き催行・ご好評を頂いたこのツアー、今年もLINO Brewing社様との共同企画により最少催行人数20名様より30名様上限でお申し込み受付開始します。
自家用車御利用により現地集合・現地解散が可能ですのでお気軽にご参加頂けます。醸造所では各種ビールの試飲も行います。その為存分に味わいたい方向けに参加者混乗の専用車も別料金でご用意可能です。お申し込みお待ちします。
20231021_page000120231021_page000220231021_page0003
ツアーパンフレットです。ビール醸造所見学の後、弊社社長家所有の別荘へ移動・昼食をお取り頂いた後、広大な敷地内でまったりと過ごして頂きます。追加料金のお支払いにより敷地内にあるコーヒー農園を見学する事も可能です。
Img_93921_20230907002401 Img_94071_20230907002401 Img_9403_20230907002401
こちらは昨年のツアーの様子です。LINO Brewing様醸造所集合後に内部をご案内頂き、ご参加された大人の方々は各種ビールを試飲しました(お子さん方にはジュースを提供)LINOさんからはビールやジュースのおつまみも御提供頂き、楽しく美味しいツアーとなりました。そしてお土産としてLINOビールをお持ち帰り頂きました。
Img_94201_20230907073401 Img_9429_20230907073401 Img_94311_20230907073401
ビール醸造所見学終了後、それぞれの車で西へ向かい弊社社長家所有の築約90年の別荘に到着、まったりとお過ごし頂きました。昼食にアヒアコを提供した他、エンパナーダや冷たいレモネードを差し上げ、希望された方々向けに約17,000本のコーヒーの木々に囲まれた農園内をご案内し、コーヒーの赤い実収穫体験もして頂きました。
このツアーは一日で「地ビール」と「コーヒー」二つを楽しむ事が出来るもので、他の旅行会社で全く企画していない当社オリジナル・且つ唯一ものです。週末の一時を楽しんで頂ければと思います。ご参加お申込みお待ちします。

|

知られざる温泉大国・コロンビア

約三年間コロナ禍に巻き込まれて厳しい日々を送り続けていましたが、今年はようやく日本人の方々のコロンビア来訪数が徐々に増えてきている事を実感しています。現在は別の問題・円安の影響で海外旅行は費用がかさむ事からまだまとまった数の来訪はありませんが、例え個人単位であってもコロンビアを訪れる方々が増えてきているだけ有難い事です。
既に来年の話ですが新年早々「温泉地旅行」をする事が決まりました。それも私自身の個人旅行ではなく日本から来訪されるお客様の専属同行ガイドの仕事としてです。現在旅程を調整中ですが私自身の過去の旅行経験がこのような形で活かされるとは思いもよりませんでした。

アンデス山脈・そして複数の活火山を持つコロンビア、実は国内各地に多くの温泉地がある「温泉大国」である事は日本人の方々には殆ど知られていないと思います。新年早々コロンビア国内の温泉地を巡られるお客様は既に世界数十カ国の温泉地を巡られている「温泉マニア」です。今回コロンビアの複数の温泉地を指定・訪問を希望された事を嬉しく思います。私自身が訪れた複数の温泉地を改めて紹介します。

【クンディナマルカ県】
Img_0825 Img_0842 Img_0857
私が訪れた温泉地の中で首都ボゴタから最も近いのがクンディナマルカ県チョアチ(Choachi)村にあるサンタモニカ温泉です。ここはボゴタから車で約一時間・標高約3,200mの山を越えたあたりにあります。直線距離にすれば数十キロ程度に過ぎませんが意外と時間がかかるのはアンデスの山越えがある為です。ルートの途中いきなりストーンと落ちるような地形があり、アンデス山脈の地形の変化がはっきりと分かります。
このサンタモニカ温泉、大小さまざまなプールがありますがこれは全て温泉であり源泉を水で冷ましています。そうでないととてもではありませんが入る事は出来ない、源泉はそれほど高い温度です。サンタモニカ温泉は硫黄臭がとても強く、肌や着衣にその匂いが暫く残るほどです。
Img_3140 Img_3179 Img_3188
首都ボゴタから北へ車で約二時間、クンディナマルカ県・マチェタ(Macheta)にあるその名もLos Volcanes(火山)という名の温泉地です。クンディナマルカ県・北隣のボヤカ県にかけては多数の温泉地があり、マチェタとその付近にも多数の温泉地があります。山間にあるこのLos Volcanes温泉も知る人ぞ知る場所です。ここも高温の源泉を水で薄めています。前述のサンタモニカ温泉はリゾート地のような華やかさがありますが、このLos Volcanesはひなびた昔ながらの温泉地のような風情で、温泉自体はほぼ無臭です。
Img_5788 Img_5793 Img_5800
首都ボゴタから北へ車で約一時間、かなり穴場的な場所がグアスカ(Guasca)村周辺の温泉です。まるで泥水のような濁った温泉ですが地中の鉄分が溶け出したものでかなり鉄分が濃い温泉です。このGuascaの鉄分が濃い含鉄泉は世界の温泉マニアの間では有名なようです。Guasca村近郊は露地もののイチゴの生産地としても知られています。

【リサラルダ県】
Img_3786 Img_3775_20230827002701 Img_3771
世界文化遺産・大コーヒー地帯を持つリサラルダ県にあるサンタロサ・デ・カバル(Santa Rosa de Cabal)と付近にあるサン・ビセンテ(San Vicente)はコロンビア国内で最も有名な温泉地です。付近には現在も活発な活動を続けているルイス火山があります。サンタロサの方は大小さまざまな温泉施設があり、宿泊施設も充実しています。目の前には大きな滝(これは冷水)もあり風光明媚な場所です。他方、サン・ビセンテの方は秘境の温泉的雰囲気があり、コロンビア国内で唯一流れる川がそのまま温泉になっている場所があります。いずれも温泉はほぼ無臭です。
コーヒー地帯観光と合わせ、時間に余裕があれば是非ともこの温泉地を訪れて頂きたいです。

【ボリーバル県】
Dscn10691 Dscn10671 Dscn10631
カリブ海に面したボリーバル県にも「温泉」があります。世界遺産の古都・カルタヘナから車で約一時間、カリブ海のすぐ近くにあるのが世界的に知られている「トトゥモ泥火山温泉」です。この場所だけ土が盛り上がっていて、入場料を払って最上部まで行くと火口口(?)が全て泥沼のようになっている珍しい温泉です。正確なのかよく分かりませんが、話ではこの泥の層は推定の深さ約2,000m位まであるらしく地熱により微妙に温かいようです。そんなに深いのであれば沈んでしまう恐れがあると思いきやそうではなく、逆に横になってプカプカと浮く事が出来ます。また、温泉としての効能もあるとの事です。その為入場者は全身泥まみれになるのが常識です。
こんなに泥まみれになってしまっては後が大変だと感じる思いますがそこは上手く出来ていて、山を下りてとぼとぼと坂道を歩いて下った先に湖があり、そこで複数の女性が待ち受けていて有料で湖の水を使って丁寧に泥を洗い流してくれます。

この他にもコロンビア国内には多数の温泉地があります。温泉マニアの方々、是非ともコロンビア各地の温泉を訪れてみて下さい。きっと満足して頂ける事でしょう。

|

2023年7月・ボゴタ市内観光ツアー他記録

7月は複数の個人・グループ・ご家族のお客様方をお迎えし、連日ツアーを催行しました。コロナ禍前に戻ったとはまだ言えませんが日本人の方々のコロンビア来訪数が確実に増えている事を実感しています。先日は一人旅の女性の専属ガイドを勤めさせて頂きました。
Img_20230714_150520_9971 Img_20230714_133033_4311 Img_20230714_155930_4071
NHKラジオ「まいにちスペイン語」をたまたま聴いて「そうだ、コロンビアに行こう!」と決めての一人旅。ノーベル文学賞作家のガブリエル・ガルシア=マルケスの小説もお好きだったようです。正直な所コロンビア来訪のお話しを頂いた際、当初は半信半疑でした。それが実現・本当にコロンビアを訪問され、こちらがかえって驚いてしまいました。先方は海外旅行自体はお好きなようで、その行先にコロンビアを選んで頂いた事をとても有難く思いました。
首都ボゴタでは画像の路面電車を模した観光バスによる混載ツアーをご案内し旧市街地区と周辺をひとしきり巡りました。ツアー開始直前までずっと雨が降り続いていたのですが、路面電車型バスで出発する直前にパッと太陽が顔を出してくれたのは幸運でした。
週末・祝日のみ運行しているこの路面電車型バスによる旧市街地区ツアーは当社ANDES TOURSオリジナルツアーとして採用したものです。自分で言うのも何ですが、なかなか良いアイデアだと思っています。
ツアー終了後、ボリーバル広場周辺を徒歩でご案内しコロンビア料理の昼食、そしてボゴタ市内最古のマーケットで民芸品をご覧頂きました。
Img_20230716_090936_6341 Img_20230716_091128_0391 Img_20230716_153525_5951
ツアー2日目は観光列車利用によるシパキラツアーを催行しました。ガルシア=マルケスの小説の舞台を彷彿とさせるレトロな車両に乗ってのシパキラツアーは専用車利用とは異なる旅情感があります。
Img_20230716_113102_0771 Img_20230716_124718_2081 Img_20230716_125936_4191
私が案内するシパキラ岩塩坑道ツアーは他の多くのツアーとは明らかに異なる内容です。岩塩坑道内部をご案内するのは同じですが(但し日本語)その後付近にある製塩工場をご案内し、更には首都ボゴタよりも歴史があるシパキラの旧市街地区も合わせてご案内するのが他のツアーとは決定的に違う点です。ちなみに観光列車に乗車すると車内でシパキラ岩塩坑道入場券と鉄道駅~岩塩坑道入口までの送迎バス利用券を販売していますので事前に坑道見学の準備が整えられます。その上で私がご案内するツアーはオリジナル性があるので他の方々は体験出来ない内容です。
Img_20230716_132216_5071 Img_20230716_144127_8851 Img_20230716_153620_0901
この日の昼食はシパキラ旧市街地区にあるレストランにてお取り頂きました。これらも含め全て私の頭の中でスケジュールを組んでいますので観光はスムーズに、鉄道駅に停車中の列車を撮影する時間的余裕もありました。そして同じ列車で再びボゴタ向かい到着後にホテルへお届けしてツアーは無事終了しました。
お客様はその後バランキージャ・サンタマルタなどをお一人で旅行され先日無事帰国されました。女性の一人旅という事で多少心配していましたが御本人はコロンビア旅行を存分に楽しまれたようです。

|

世界のベストレストラン50常連・首都ボゴタのLeoでランチ

先日首都ボゴタのスーパー・レストラン等の視察同行案内の仕事があり、その過程で世界トップレベルのレストランでランチをする機会がありましたので後の為に記録として投稿します。尚、以下の記述は全て2023年7月時点でのものです。今後メニュー・金額等が変更する事は間違いありませんので予めご了承下さい。
Img_20230711_103740_9511 Img_20230711_103902_0351
こちらが2023年版「世界のベストレストラン50」(The World's 50 Best Restaurants)第43位にランクインした"Leo"です。コロナ禍前までは別の場所にあり、そこへは過去に何度かお客様をお届けした事があります。今回移転後現在の場所に来たのは初めて、そして私自ら店内でメニューを実際食したのも実は初めてです。今までLeoで食事をした記事は幾つかあると思いますが、この記事は最も詳細に記述していると自負を持って投稿します。
我々はランチ6品コース+飲物のセットを予約しました。Leoは昼の部・夜の部共に完全予約制、予約時間から15分以上遅刻した場合予約が取り消されるという厳しいレストランです。
Img_20230711_143916_0311 Img_20230711_143919_5971 Img_20230711_143927_0281
こちらが店内です。モノクロ色を基調とし、照明を極力落としている為落ち着いた感じがしました。実は入店直後、この店のオーナーである有名女性シェフ、Leonor Espinosaさんが取材の為調理場にいました。彼女と話をする機会はありませんでしたが、日本から来訪された方々には彼女を知ってもらえました。
Img_20230711_121651_5441 Img_20230711_122337_7291 Img_20230711_122410_7351
ランチ6品は2つの異なるメニューがありました。ウエイターは英語も話しますので日本からの出張者の方々は英語で、そして私はスペイン語で一通り説明を受け、各品に合わせた酒(私は酒飲みですが仕事中だった為ノンアルコールで)・ペアリングの説明も受けました。
このクラスのレストランになるとウエイターと確認する事が色々ある為、英語・若しくはスペイン語の会話力がある程度ある事が絶対条件です。そうでないとそこから先に進む事が出来ません。
私の元に運ばれた丸い氷入りの飲物、一口二口飲んでみると甘いどころか「しょっぱい」塩気を強く感じるものでした。これは一体何だろうとしばらく悩んでいたのですが、それは「生生姜」ジンジャー+塩入りの「ジュース」だった事に気が付きました。結果として6品に付いたペアリングに相当するノンアルコールの飲物全ては砂糖が全く入っていない「完全無糖」これは徹底していました。Leoでは食事中に甘い飲物を提供するなど論外・まして炭酸飲料などは店に置いていないそうです。

これから紹介する各品について、Leoで提供されるメニューの大きな特徴が「コロンビア」にこだわり、国内のアマゾン・太平洋・カリブ地域で自生している果物・野菜・魚介類などをふんだんに使用している点です。メニューに表示されている食材名は首都ボゴタでは見かけないものも数多くあり、私としても説明が全く出来ないものでした。
また器にもかなりのこだわりがあり、ある方がこれらの器を見て「日本の懐石料理に似ていますね」ととっさにコメントされていました。
Img_20230711_123019_8771 Img_20230711_124450_2371
左画像の二品(画像がブレています)、左は小エビをグアバソース+サワークリームで和えたもので、上には「海苔」が乗っています。右の品はきゅうりの一種・小ぶりのパパイヤ・サボテンの実の一種・そしてアマゾン地域に自生しているフルーツ(Coconilla)を合わせ、シャーベット状にしたものです。
右画像の左の品は魚介類(マグロと何か)をアボカドとArrayan(薬用にもなる木の実らしい)の実をペーストしたもので和えて胡麻ベースのクラッカーで挟んだものです。右の品は左の品にも使用しているアボカドとArrayanを揚げたもののようです。
Img_20230711_124329_9351 Img_20230711_124529_1771 Img_20230711_124536_1971
左画像ではウエイターが「シトラス」の果汁をスポイトで一滴垂らすパフォーマンスをしました。なかなか粋な演出です。Leoで提供されるメニュー各品のもう一つの特徴は「食べられる花」・エディブルフラワーを多用している点です。各品に添える事で見た目がとても美しく華やかに見えます。女性シェフ・Leonorさんらしい感性と細かさが見事に反映されています。
Img_20230711_125704_6991 Img_20230711_125708_7291 Img_20230711_125835_2241
こちらは自家製パン+自家製バターです。パンはともかく注目は右に添えられているオレンジ色のものです。これはバターを作った後に"Chontaduro(チョンタドゥロ)"というヤシの実の一種を乾燥・粉状にしてまぶしたものです。Chontaduroはコロンビア第三の都市・カリの人々が愛して止まないもので、現地の路上ではびっしりとたわわに実ったこのチョンタドゥロを枝ごと切ったものを台車に乗せて屋台で売っていて、皮を剥いたオレンジ色の果肉にハチミツをかけて食べるのが一般的です。器もまた凝ったものですが、バター一つとってもこだわりがあり感心しました。
Img_20230711_130026_6001
こちらは私がチョイスした方のメインの一つ、アマゾン流域に生息している世界最大級の淡水魚・ピラルクの塩焼きです。大きな骨が付いていてまるでスペアリブのようでした。添えられているソースは前述のChontaduro+ココナッツ、そしてChachafrutoという名の豆の一種のペーストです。調べた所このChachafrutoは栄養価が高く先住民の時代から薬用としても知られているもののようです。
ピラルク=川魚ですので臭みがあるのではと思いましたが食べてみるとそれは全くありませんでした。
Img_20230711_132421_1521
こちらはどうやっても訳し切れない「ライス」です。右側に赤い飲物が見えますが、これはカリブ海地方ではよく飲まれている「コロソ」(Corozo)という木の実のジュースです(勿論砂糖一切なしの為すっぱいです)どうやらこのコロソの赤い果汁が含まれているようです。
このように各品に付くペアリング用のノンアルコールの飲物はその品にも使用されているという組み合わせが多かったです。
Img_20230711_133915_9991Img_20230711_134012_0461
こちらはビーフでした。添えられたソースは先住民族・アルアコ(Arhuaco)族が現地で作っている「カカオ」を使用した完全無糖のチョコレートソースです。アルアコ族が作るカカオ豆は非常に質が高いもので、カカオ作りの歴史はコーヒーよりも古いとされています。
ビーフ自体は正直かなり固く、日本のような箸でも切れるような柔らかさは全くありません。完全に噛みしめるという歯ごたえでした。上に添えられたエディブルフラワーを乗せた葉はどうやらカカオの木に付く葉のようです(解釈が間違っていなければ)
Img_20230711_140638_6071 Img_20230711_140706_1311
こちらがこの日最後の品、いわゆるデザートです。「アラサ」(Araza)という名のアマゾン地方に自生しているフルーツ+ピンクペッパーを使用し、下の白い部分はクリームチーズです。上の焦げた部分はフルーツ独特の強い酸味があり、割って中のクリームを口にすると非常に甘い、とても不思議な食感でした。
それまで紹介した全ての品々は「酸味」「塩気」がかなりはっきりしたもので、添えられたエディブルフラワーと共に口に入れるとその強い香りと相まって美味しいという単一の表現では表しきれない、とても不思議な味でした。それまで甘いと感じた品は一切なく、最後のこの品でかなり甘さを感じましたので強烈でした。

この数年連続して世界のベストレストラン50にランクインしているLeoで提供される品々を初めて味わい、改めてその理由が分かりました。全ての品々が強烈な個性(味)を持っていて、それらをどう表現したら良いのか未だに上手い言葉が見つかりません。6品コース+ペアリングの組み合わせで一人約15,000円ほどでした。
最後に特筆すべきコメントとして、Leoではペアリングの酒として"Sake"「日本酒(純米吟醸)」を提供します。私は元来日本酒党なのですがこの日は仕事という自覚があった為に酒類は一切口にしませんでした。その為、日本酒が出てくると知ってとても悔やまれました(苦笑)
SakeはLeoの個性あるメニューの味を損なわないものとしてLeonorさんが評価・採用されたのでしょう。前述にもある通り、器その他が懐石料理に似ているというある方のコメントと合わせ、単なる偶然かどうか知る由もありませんがとても素晴らしいものでした。

|

ボゴタ旧市街地区を巡るTranviaツアー乗車記

7月に入り続々とお客様をお迎えします。その中で標高2,600m・富士山で言えば七合目にあたる高地に位置する首都ボゴタの旧市街地区を楽にめぐる為、数年ぶりに「Tranvia」ツアーに乗車しました。今回はその記録をアップします。尚、以下の記述はいずれも2023年6月現在のものです。料金及びツアールートは今後変更になる可能性があります。
Img_20230701_133653_8411 Img_20230701_133524_8801 Img_20230701_133545_9071
こちらがボゴタ旧市街地区の小道を巡るTranviaです。100年以上前実際に旧市街地区中心部を走っていた路面電車を模したミニバスです。サイズがちょうど旧市街地区の狭い小道を走れる幅になっています。
このツアー、金・土・日曜祝日の12:30PM、2:30PM、4:30PMに貨幣博物館(Casa de Moneda)前から出発します。私は事前予約なしで乗り場でツアー参加を申し込み運良く乗れましたがこのツアーは人気があるので事前予約する事をお勧めします。場合によっては満席という事も有り得ます。
Img_20230701_120436_4581 Img_20230701_123739_0571 Img_20230701_124540_1131
ツアーは約1時間10分、料金は大人35,000コロンビアペソ(約1,250円)です。前述の通り私は予約せず当日参加申込をして何とか乗る事が出来ましたがこのツアーは満席でした。ツアーは旧市街地区の細い小道を巡りながら走ります。標高2,600mのボゴタで旧市街地区を徒歩で巡ると思った以上に疲れます。日本で富士山の標高七合目を歩き続けるのと同じですからね。
途中、ボゴタ発祥の地・Chorro de Quevedoを通過します。この辺りが歴史あるボゴタでも最も古い場所です。その後旧市街地区から抜けて昔ボゴタがまだ小さな町だった頃の「郊外」へと向かいます。
Img_20230701_125334_6481 Img_20230701_131030_9771 Img_20230701_131130_3161
ツアーでは途中「ボリーバル邸(Quinta de Bolivar)」に立ち寄り20分ほど停車します。ボリーバル邸は南米独立の英雄・コロンビア初代大統領であるシモン・ボリーバルの功績を称え、時の政府が私邸としてボリーバルに与えた場所です。安倍首相(当時)が日本の現職総理として史上初めてコロンビアを公式訪問した際、公式日程の一番最初に訪れたのがこのボリーバル邸でした。ボリーバル邸への入場は別途支払いが必要で、内部を見学したい人は待機時間の中で見学する事が出来ます。内部に入らない方はガイドと共に近くを徒歩散策する事も可能です。
Img_20230701_131927_9851 Img_20230701_132306_4111 Img_20230701_132449_8041
ツアーでは途中ガイドがスペイン語により首都ボゴタやコロンビアに関する様々な歴史その他を説明してくれます。スペイン語が分からない方は無視する他ありませんが・・・その他スタッフが昔の衣装をまとって色々とパフォーマンスを披露してくれたりします。
ボリーバル邸を出発した後、標高約3,100mのモンセラーテの丘付近を通過、その後首都ボゴタ南部を一望出来る場所で一旦停車してくれたりします。私はビデオ撮影を中心にした為この後の画像がないのですが、展望スポットの後再び旧市街地区へ戻り再び小道を巡った後に出発地点に到着してツアーは終了となります。
一時間少々のツアーですが、この距離を歩いて巡るのは不可能に近い事もありますので便利・効率的且つお得なツアーと言えます。週末の古都ボゴタを楽しむツアー、機会がありましたらご参加下さい。

|

2023年6月・ボゴタ市内観光ツアー他記録

今月は日本や同じ南米大陸の国・チリなどから観光・視察・国際会議等で立て続けにお客様をお迎えしました。円安の現状では海外旅行もなかなか厳しいものがあるかもしれません。その中で日本人の方々をお迎えする機会を頂いたのは有難い事です。
Img_20230623_093533_3571 Img_20230623_102409_1851 Img_20230623_110129_8411
まずは首都ボゴタで開催された「国際歯科研究学会(IADR)」で来訪されたお客様向けボゴタ市内観光ツアーの様子です。金博物館やエメラルド博物館をご案内した他、旧市街地区を徒歩で散策しました。旧市街地区では外国人グループの姿が至る所で見られました。
Img_20230623_122437_0281 Img_20230623_122233_8001
昼食はコロンビア料理・ポテトシチューの「アヒアコ」とトウモロコシ粉を蒸したものでほのかに甘い「エンブエルト」をご案内しました。アヒアコ自体は10年以上のガイド業務で一体何度食べたのか記憶にないほどですが、この日のアヒアコは格別の味でした。
Img_20230623_124648_6111 Img_20230623_124351_8131 Img_20230623_124204_6561
この日昼食を取ったレストランは1816年創業・首都ボゴタで最も歴史があり且つ人気の所でした。この店は普段コロンビア人・外国人観光客問わず行列が絶えない人気店で特に昼時ともなればかなりの列に並ぶ事は必至の為、お客様を伴うツアーの場合昼食を取るのに列を作ってまでお待ちする事は何としても避けなければならないという事情から、実は今まで一度もこの店に入った事がありませんでした。ガイドの仕事を始めてから10年以上になりますが自分自身ついに初めてこの店でアヒアコを食べる事が出来ました。
実際食べてみるとさすが行列が出来る店+首都ボゴタで最も歴史あるレストラン、今まで食べたアヒアコの中でトップ5に入る美味しさに感動しました。
Img_20230623_115854_3621 Img_20230623_115936_2011
ボゴタ市内最古の市場(現在は民芸品市場に特化)ではコロンビアの手工芸品では代表格の「ワユーバッグ」をご案内・買い求められました。先住民族・ワユーの女性手編みのこの肩掛けバッグ、昨今日本でも女性に人気の品です。この店では肩掛け部分のみも単品で販売していました。かなり珍しいです。
Img_20230623_135100_4561 Img_20230623_135107_6591
そして先方のたってのご希望で日本でも「カカオハンターズ」の名で販売されているコロンビア産良質カカオ豆を使用したチョコレートを販売しているスーパーマーケットにご案内、ごっそり購入されました。コロンビアのお土産と言えばコーヒー豆が代表的ですが、昨今ではカカオ・チョコレート製品をお土産としてお持ち帰りされるお客様もかなり増えてきました。
Img_20230624_082727_6671 Img_20230624_084943_0721 Img_20230624_085047_7511
そしてこちらは同じ南米大陸でも現在真冬の「チリ」から観光で御来訪されたお客様です。お客様は現在チリに駐在中で南米にもお勤め先の支社があるとの事で、地続きのコロンビアは僅かながら赤道より北の「北半球」に位置していますのでこれから夏を迎え旅行シーズンとなる中での御来訪でした。御宿泊ホテルは旧市街地区のまさに中心にある歴史と趣があるこちらのホテルをご案内しました。
Img_20230624_110002_7101 Img_20230624_121225_9301 Img_20230624_123130_6841
こちらのお客様にはボゴタ郊外にある有名な観光スポット「シパキラ岩塩坑道」をご案内しました。有名な「塩の大聖堂」の他、中画像の場所をご案内しました。この中に貯まっている水、実は真水ではなく「塩水」です。この場所は観光客が訪れる事は全くない「超穴場」です。なぜここに塩水が貯められているか、それはこの場ではお答え出来ません。私がご案内するツアーでのみ知る事が出来ます。
そして歴史あるシパキラの旧市街地を見下ろす事が出来る展望スポットもご案内しました。この場所もシパキラ岩塩坑道を訪れる観光客の99.9%は立ち寄らないという穴場です。
Img_20230624_125231_5571 Img_20230624_125553_1661
この日の昼食もまたアヒアコにしました(自分にとっては2日連続)実はこの店、前述のボゴタにある最古のレストランの「支店」なのです。今年このシパキラにオープンしたもので、こちらの店のアヒアコもまた本店に劣らない素晴らしい味です。つまり自分の個人的評価トップ5のうち2つはボゴタとシパキラの店のアヒアコなのです。とにかくこの店のアヒアコは何度食べても味がブレず(今のところ)とにかく美味しく、しかも他店よりも安いので昨今ではもっぱらこの店で昼食を取るようにしています。また、右画像にある「タマル(鶏肉が中に入っている、とうもろこし粉をバナナの葉で包んで蒸したもの)」も他店と比べてもかなり大きいサイズでしかも美味しいときています。

来月7月も日本その他から複数のお客様方をお迎えします。コロナ禍から3年、ようやく元の忙しさが戻ってきた感があります。これまで失った分を取り戻すべく仕事にまい進したいと思います。

|

ナトリウム規制法(減塩法)によりコロンビアからレギュラー醤油が消滅

日本人にとってまず絶対的に欠かせない伝統調味料と言えば発酵食品である「醤油(しょうゆ)」「味噌」などが挙げられるでしょう。これらの品々のうち、醤油は日本に住んでいる方々であれば欠品の心配など考えた事もなく、まして家庭でご利用する分には大量に買い溜めをされた方などほぼ皆無に近いのではないかと思います。また、世界的にも醤油はSoy Sauce(スペイン語ではSalsa Soya)として広く認知されており、大抵の国では見かける品々です(味噌はなかなか難しいですが)しかしながらコロンビアではこの醤油(正確には塩分が多いレギュラー醤油)が市場から姿を消してしまい、当地において醤油を手に入れる事が不可能となりました。
Img_20230618_121331_3711
コロナ禍最中の2020年に国民の塩分摂取量低減を目的として決議された「ナトリウム規制法」いわゆる「減塩法」が2年の猶予期間を経て2022年11月から施行され、塩分が高いレギュラー醤油やオイスターソースなどの調味料の輸入・製造・販売が禁止、それに伴いスーパーなどの店頭から消滅しました。ボゴタ在留日本人の間でも昨年中盤から徐々に「日本の醤油を見かけなくなった」と噂されていましたが、この減塩法自体国民の間で広く公示されていた訳ではなく、レストランなど醤油が必需である関係者だけが知っていました。
減塩法は二段階あり、ナトリウム含有量により今回の第一段階で販売が禁止されたのがレギュラー醤油の他、オイスターソースや風味調味料(いわゆるだしの素)などの高塩分含有調味料です。第二段階では含有量の規制が更に厳しくなり、いわゆる「減塩醤油」も規制をクリア出来る基準を超えてしまう為、2024年にはコロンビアにおいて醤油が消滅・入手不可能となります。
Img_20230618_121850_5861 Img_20230618_121929_0291
まるで私が「醤油コレクター」「醤油マニア」のように思われるかもしれませんが、実情はかなり深刻です。コロンビアにおいて今やこれらのレギュラー醤油を入手する方法はありません。ごく一部の店舗の棚にひっそりと残っている・それを探し当てるしか方法がありません。私自身は現在一人暮らしですのでこれらの量で当面の生活は維持できますが、ご家族の方々などはかなりひっ迫した状況下にあります。
Img_20230618_121449_4521 Img_20230618_121959_2261 Img_20230618_122049_6461
こちらは減塩法施行前に慌てて調達した中国製醤油です。日本の醤油と明らかに異なるのは、これらの中国醤油は人工甘味料を添加している為、醤油本来の味に加えてかなり甘みが強くなっています。日本で言えば九州の「たまり醤油」にかなり似ています。中国醤油はそのまま食味すると甘醤油らしいかなり強い味ですが、煮物に使う分には砂糖入らずの為かなり重宝しています。この中国醤油も今年3月位までは店頭に相当数並んでいたように記憶していますが、いつの間にか完全に消えてしまいました。日本のレギュラー醤油より消滅が遅かったのはナトリウム分(塩分)が少ない為第一段階での販売規制から逃れたのではないかと思っていたのですが、あっという間に市場から消えました。これにより現在コロンビア国内で中国製の醤油を入手する事も不可能となりました。
Img_9367_20230619051201 Img_20221218_114137_7941 Img_20230213_204720_7481 
意外と思われるかもしれませんが、コロンビア国民は実は中南米諸国ではトップレベルの「米食国民」です。メキシコを含む中米北部諸国では米よりもトウモロコシ粉を使ったいわゆる"粉もん"系の「タコス」などが主食ですが、コロンビア国民は地域によって同じトウモロコシ粉を使った「アレパ」を主食とする地域もありますが基本的にはとにかくご飯が大好きです。地域によっては朝から米食であり、白米に目玉焼きを乗せて食べるコロンビア人もいて、日本の卵かけご飯を食べるような感覚です。
その中でも特にコメの需要が多いのが実はコスタ(海岸)地域で、ここでは「ココナッツライス」が好まれています。海岸地域で米の需要が多いのは暑く湿気が多い土地柄、小麦粉やトウモロコシ粉は日持ちがしない為乾燥保存が容易な米が好まれているのではと思います。

ここで特筆すべき事は、コロンビア人はご飯を炊く際にはまず生米に塩と刻みネギなどを加えて油で軽く炒めた後、水を加えて炊き上げる点です。これにより同じ白米でも日本のご飯とは異なり塩気を感じる味になります。その他にもご飯に合わせたおかず類の大半は塩・若しくはブイヨンを多用する為、かなり塩気が強いのが特徴です。その為高血圧などの成人病が問題視され、それを改善させるための減塩法施行ですが、まず真っ先に市場から撤退させられたのがコロンビア人にとっては必ずしも生活必需品ではなく施行による混乱が少ない醤油・ソース類・風味調味料等です。私はコロンビアに住んでいますが外国人ですので政府の政策に対して反対と意思表明をする事は出来ません。ただ法律に従うのみです。

これはある方から聞いた興味深い話です。日本人は食後に甘いもの・デザート類を食べる習慣がなく、対してコロンビア人は食後に男女問わず飴を舐めたり大量のアイスクリームやケーキを食べたりするなどの習慣がありますが、この違いは「調理法の違い」です。
日本の普段の料理は醤油・味噌などの塩分が強めの発酵食品を「少量」使用する事で塩そのものの使用量は実は意外と少なくしているのです。この他にも実は意外にも「砂糖」を使います。例えば「煮物」に砂糖を使用しますし、豆類なども甘く煮付けたりだし巻き玉子のように砂糖を加えるものや日本伝統の「蕎麦」のつゆ、あんかけの甘酢など砂糖を使用する品目が多く、それを知った外国人は「日本人はこんなに砂糖を使うのか」と驚くそうです。料理に既に砂糖が加えられるので日本人はそれ以上甘いものを欲しないという理屈です。

対してコロンビア料理もそうですが諸外国の料理で砂糖を使うものは実はあまり多くありません。大抵は塩・ブイヨンなどを多用します。豆は「塩茹で」が当たり前のコロンビア人にとって甘く煮た豆・例えば「あんこ」など「もっての外」吐き出す人もいる程です。とにかくあらゆる品に塩を直接投入する為塩分が強い味になる、なので食後に体内を中和させる為あれだけ甘いものを欲してしまうのだという事です。

長くなりましたが、結論としましてこれからコロンビアに駐在等長期赴任される方々、コロンビアでは法律によりレギュラー醤油・だしの素などを入手する事は不可能ですので覚悟してご着任下さい。今後についてはまだ分かりませんが現在流通している「味噌」もいずれコロンビアから消える運命にあるかもしれません。

|

«イベントから繋がるラテンアメリカ・コロンビアへの道